【解答・解説】甲種模擬試験 第2回

解答・解説

甲種模擬試験 第2回(全45問)の解答と解説です。各科目60%以上の正解で合格となります。

危険物に関する法令

問1 正解:(3)仮使用の承認は市町村長等が行い、変更工事に係る部分以外の部分を仮に使用できる

仮使用とは、製造所等の変更許可を受けた場合に、変更工事に係る部分以外の部分について、市町村長等の承認を受けて仮に使用することをいいます。変更工事中の部分そのものを使用するのではなく、工事と無関係な部分を使い続けられる制度です。

問2 正解:(3)仮貯蔵の承認は何度でも更新でき、期間の制限はない

仮貯蔵・仮取扱いの期間は10日以内と定められており、無制限に更新できるわけではありません。所轄消防長又は消防署長の承認を受ける必要があります。承認なしで行えば消防法違反として罰則の対象となります。

問3 正解:(4)床面積の制限は1,000平方メートル以下である

製造所の建築物に床面積1,000平方メートル以下という制限はありません(1,000平方メートル以下の制限があるのは屋内貯蔵所です)。製造所では、窓に網入りガラス、屋根は不燃材料で軽量構造、天井を設けない、地階を設けないなどの基準があります。

問4 正解:(2)床面積は1,000平方メートル以下とすること

屋内貯蔵所の床面積は1,000平方メートル以下と定められています。保安距離は必要です。軒高は6m未満の平屋建(特定の危険物は20m未満可)です。棚の高さは6m未満の制限があります。

問5 正解:(2)ガソリン

屋外貯蔵所で貯蔵できるのは、第2類の硫黄・引火性固体(引火点0℃以上)、第4類の第1石油類(引火点0℃以上)・アルコール類・第2石油類・第3石油類・第4石油類・動植物油類などです。ガソリンは引火点が約−40℃であり引火点0℃未満のため、屋外貯蔵所では貯蔵できません。

問6 正解:(4)販売取扱所には保安距離が必要である

販売取扱所には保安距離は不要です。保安距離が必要なのは製造所・屋内貯蔵所・屋外貯蔵所・屋外タンク貯蔵所・一般取扱所の5施設です。第1種は倍数15以下、第2種は15超40以下で、いずれも容器入りのまま販売します。

問7 正解:(2)写真の書換えは、撮影から10年以内に行わなければならない

免状の写真は、撮影から10年以内に書換えなければなりません。書換えの申請は、免状を交付した都道府県知事または居住地もしくは勤務地を管轄する都道府県知事に行えます。本籍地の変更があった場合も書換えが必要です。

問8 正解:(3)再交付は居住地の都道府県知事に申請する

免状の再交付は、免状を交付した都道府県知事(書換えをした場合はその都道府県知事)に申請します。居住地の都道府県知事ではありません。書換えは居住地・勤務地でも可能ですが、再交付は交付元に限定されます。

問9 正解:(2)危険物の取扱作業に従事している者は、3年以内ごとに受講しなければならない

保安講習の受講義務があるのは、危険物の取扱作業に現に従事している者です。免状を持っていても作業に従事していなければ義務はありません。受講期限は原則として3年以内ごとです。講習は都道府県知事が行い、受講しなければ免状の返納命令の対象となります。

問10 正解:(2)自衛消防組織を置かなければならないのは、一定規模以上の第4類危険物を取り扱う事業所である

自衛消防組織は、指定数量の倍数が一定以上の第4類危険物を取り扱う大規模な事業所(製造所・一般取扱所)に設置義務があります。すべての事業所に義務があるわけではありません。届出先は市町村長等であり、化学消防自動車などの設備を備える必要があります。

問11 正解:(1)第1類と第6類の危険物は混載できる

第1類(酸化性固体)と第6類(酸化性液体)はいずれも酸化性であり、性質が類似しているため混載が可能です。第1類と第5類(自己反応性物質)は混載禁止です。第2類と第4類は混載可能です。同一類でも組合せによっては混載制限がある場合があります。

問12 正解:(4)軽微な流出であれば通報の必要はない

危険物の流出等の事故が発生した場合は、流出量の多少にかかわらず、直ちに応急措置を講じるとともに、消防署等に通報しなければなりません。「軽微であれば通報不要」は誤りです。

問13 正解:(2)措置命令は、位置・構造・設備が基準に適合しない場合に修理・改造等を命じるものである

措置命令は、製造所等の位置・構造・設備が技術上の基準に適合していない場合に、市町村長等が修理・改造・移転を命じるものです。使用停止命令も市町村長等が発令し、違反した場合は許可の取消しができます。措置命令の対象はすべての製造所等です。

問14 正解:(4)定期点検は危険物取扱者の立会いがなくても実施できる

定期点検は、危険物取扱者(甲種・乙種・丙種)または危険物施設保安員が行うか、危険物取扱者の立会いのもとで行わなければなりません。立会いなしでは実施できません。点検記録は原則3年間保存です(地下タンク等は保存期間が異なる場合あり)。

問15 正解:(4)製造所等の設置許可番号

運搬容器の外部には、危険物の品名・危険等級・化学名・数量・注意事項(「火気厳禁」等)を表示します。製造所等の設置許可番号は運搬容器への表示事項ではありません。

物理学及び化学

問16 正解:(2)40 g

質量パーセント濃度=溶質の質量÷溶液の質量×100 より、溶質の質量=溶液の質量×質量パーセント濃度÷100=200 g × 20 ÷ 100=40 g です。

問17 正解:(2)化学反応の反応熱は、反応の始めの状態と終わりの状態だけで決まり、経路によらない

ヘスの法則(総熱量保存の法則)は、化学反応の反応熱は反応の始めの状態と終わりの状態のみで決まり、途中の経路には依存しないという法則です。気体・液体・固体すべての反応に適用でき、発熱反応・吸熱反応のいずれにも使えます。

問18 正解:(3)生成物の濃度を増やすと、正反応の方向に平衡が移動する

生成物の濃度を増やすと、それを減少させる方向、すなわち逆反応の方向に平衡が移動します。正反応の方向ではありません。触媒は反応速度を変えるだけで平衡の位置は変えません。温度上昇は吸熱方向、圧力上昇は分子数減少方向への移動は正しいです。

問19 正解:(3)放電すると電解液の密度が低下する

鉛蓄電池は正極に酸化鉛(IV)(PbO2、負極に鉛(Pb)、電解液に希硫酸を使用します。放電すると硫酸が消費されて水が生じるため、電解液の密度(比重)が低下します。充電と放電を繰り返せる二次電池です。

問20 正解:(2)1ファラデー(96,500 C)の電気量で、1モルの電子が移動する

ファラデーの法則では、電気分解で析出する物質の量は流した電気量に比例します。1ファラデー(96,500 C)の電気量は電子1モルに相当します。この法則は電池にも電気分解にも適用され、析出量は物質のイオン価数によって異なります。

問21 正解:(3)4種類

C4H10Oのアルコールの異性体は、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール(イソブタノール)、2-メチル-2-プロパノール(tert-ブタノール)の4種類です。エーテルを含めるとさらに増えますが、アルコールに限れば4種類です。

問22 正解:(3)コロイド粒子は半透膜を通過できる

コロイド粒子は半透膜を通過できません。透析は、半透膜がコロイド粒子を通さず低分子のみを通す性質を利用して不純物を除去する操作です。チンダル現象やブラウン運動はコロイドの特徴です。

問23 正解:(2)水素結合は、F・O・Nなどの電気陰性度の大きい原子と水素原子の間に生じる

水素結合は、電気陰性度の大きいF(フッ素)・O(酸素)・N(窒素)と結合した水素原子が、隣接分子の非共有電子対と引き合う力です。分子間力は共有結合より弱く、水の沸点が高いのは水素結合のためです。水素結合はイオン結合ではなく分子間力の一種です。

問24 正解:(4)鉄は分子結晶である

鉄は金属結晶であり、分子結晶ではありません。金属結晶は自由電子による金属結合で構成されます。塩化ナトリウムはイオン結晶、ダイヤモンドは共有結合結晶(原子結晶)、ドライアイス(固体CO2)は分子結晶です。

問25 正解:(2)燃焼下限値が低い物質ほど少量の蒸気で引火する危険がある

燃焼下限値(爆発下限界)が低い物質は、空気中に少量の蒸気が混合しただけで引火の危険があります。燃焼範囲が広いほど危険性は高くなります。温度が上昇すると燃焼範囲は一般に広がります。燃焼範囲内でも点火源は必要です。

危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法

問26 正解:(1)過酸化ナトリウム、ナトリウム、炭化カルシウム

過酸化ナトリウム(第1類)は水と反応して酸素を発生・発熱、ナトリウム(第3類)は水と激しく反応して水素を発生・発熱、炭化カルシウム(第3類)は水と反応してアセチレンガスを発生します。いずれも注水禁止の物質です。

問27 正解:(4)二硫化炭素 — 灯油

二硫化炭素は水中に保存します(水より重く、蒸気が有毒で引火しやすいため)。灯油ではありません。ナトリウム・カリウムは禁水性のため灯油中に保存し、黄りんは空気中で自然発火するため水中に保存します。

問28 正解:(3)硝酸ナトリウム

潮解性は空気中の水分を吸収して自然に溶ける性質です。一般にナトリウム塩には潮解性があり、カリウム塩には潮解性がありません。硝酸ナトリウムはNa塩なので潮解性があります。塩素酸カリウム・過マンガン酸カリウム・過塩素酸カリウムはいずれもK塩で潮解性はありません。

問29 正解:(3)ナフタレン

ナフタレン(第4類・第1石油類)は昇華性を有し、固体から直接気体になる性質があります。防虫剤の原料としても知られています。硫黄・赤りん・マグネシウムは昇華性を持ちません(なお、硫黄は融点が低く溶融はしますが昇華はしません)。

問30 正解:(2)メタノール、エタノール、アセトン

メタノール・エタノール(アルコール類)・アセトン(第1石油類水溶性)はいずれも水溶性です。ガソリン・軽油・重油・灯油・ベンゼン・トルエン・キシレン・ジエチルエーテル・二硫化炭素はすべて非水溶性です。

問31 正解:(3)第1類危険物は加熱等により酸素を放出し、他の物質の燃焼を促進する

第1類危険物は酸化性固体であり、それ自体は不燃性です。加熱・衝撃・摩擦により分解して酸素を放出し、周囲の可燃物の燃焼を助けます。すべて無機化合物です。アルカリ金属の過酸化物は注水禁止です。

問32 正解:(3)赤りんは空気中で自然発火する

空気中で自然発火するのは黄りん(第3類)であり、赤りんではありません。赤りんは比較的安定で、摩擦や衝撃で着火しますが自然発火はしません。マッチの側薬に赤りんが使われています。

問33 正解:(3)アルキルアルミニウムは空気にも水にも反応する極めて危険な物質である

アルキルアルミニウムは空気中で自然発火し、水とも激しく反応する極めて危険な物質です。第3類は自然発火性のみのもの(黄りん)、禁水性のみのもの(リチウム等)、両方有するもの(アルキルアルミニウム、ナトリウム等)があります。黄りんは水中保存可能です。

問34 正解:(3)アルコール類の指定数量は200Lである

アルコール類の指定数量は400Lであり、200Lではありません。特殊引火物50L、第1石油類(非水溶性)200L、第2石油類(非水溶性)1,000Lはいずれも正しい値です。

問35 正解:(2)第5類危険物は分子内に酸素を含み、自己燃焼する性質がある

第5類危険物は分子内に酸素(または窒素等)を含み、加熱・衝撃・摩擦により自己反応して燃焼・爆発します。分子内に酸素を持つため、窒息消火は効果が薄く、大量の水による冷却消火が基本です。温度管理が重要で、冷暗所に貯蔵します。

問36 正解:(4)第6類危険物はすべて無色透明の液体である

第6類危険物がすべて無色透明というのは誤りです。過塩素酸は無色ですが、硝酸は無色〜淡黄色発煙硝酸は赤褐色です。第6類は不燃性の酸化性液体で、有機物等との接触で発火のおそれがあります。

問37 正解:(4)水によく溶け、水溶液として貯蔵する

ニトログリセリンは水に溶けにくい液体です。水溶液として貯蔵することはありません。ダイナマイトの原料として知られ、加熱・衝撃に極めて敏感で爆発の危険があります。凍結すると感度が高まりさらに危険になります。

問38 正解:(3)分解して酸素を発生し、有機物等の燃焼を促進する

過酸化水素(H2O2)は第6類危険物(酸化性液体)です。濃度36重量%を超えるものが危険物に該当します。分解して酸素を発生し、有機物等の燃焼を促進する酸化剤です(還元剤ではありません)。

問39 正解:(4)灯油はガソリンより引火の危険性が高い

灯油の引火点は約40℃、ガソリンの引火点は約−40℃です。引火点が低いガソリンの方が引火の危険性が高いため、「灯油はガソリンより引火の危険性が高い」は誤りです。両者とも非水溶性で、蒸気は空気より重い性質を持ちます。

問40 正解:(4)水に溶けない

アセトアルデヒドは水に溶けます(水溶性)。「水に溶けない」は誤りです。特殊引火物に分類され、沸点約20℃・引火点約−39℃と極めて揮発性が高く、無色で刺激臭のある液体です。

問41 正解:(4)水によく溶ける

トルエンは水に溶けません(非水溶性)。第1石油類の非水溶性液体に分類されます。無色で特有の芳香を持つ液体で、蒸気は有毒です。ベンゼンのメチル置換体であり、塗料・溶剤などに使用されます。

問42 正解:(2)第3石油類(水溶性)に分類される

グリセリンは第3石油類(水溶性)に分類されます。引火点は約160℃で、比重は約1.26と水より重い液体です。甘味があり、化粧品・医薬品などに使用されます。

問43 正解:(4)粉じん爆発の危険はない

硫黄の微粉は空気中に浮遊すると粉じん爆発の危険があります。「粉じん爆発の危険はない」は誤りです。硫黄は第2類危険物で、黄色の固体、電気の不良導体であり、燃焼すると有毒な二酸化硫黄(SO2)を発生します。

問44 正解:(3)禁水性物質であり、水と反応して水素を発生する

リチウムは第3類危険物(自然発火性物質及び禁水性物質)に分類されます。水と反応して水素を発生し、発熱します(酸素ではありません)。アルカリ金属の中では比較的穏やかに反応しますが、禁水性物質です。

問45 正解:(3)作業場の湿度を低く保つ

静電気対策としては、湿度を高く保つことが有効です。湿度が高いと空気中の水分を通じて電荷が逃げやすくなり、静電気の蓄積を防げます。湿度を低く保つのは逆効果であり、誤った対策です。


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