燃焼・消火は5問で3問以上が必須
丙種の「燃焼及び消火に関する基礎知識」は5問出題されます。合格には3問以上の正解(60%)が必要なので、2問までしか間違えられません。
出題範囲は限られているため、このページの内容をしっかり押さえれば十分対策できます。
燃焼の3要素
燃焼が起こるには、次の3つの要素がすべて揃う必要があります。
この3要素のうち1つでも取り除けば、燃焼は起こりません。これが消火の原理につながります。
燃焼の種類
| 種類 | 仕組み | 例 |
|---|---|---|
| 蒸発燃焼 | 液体が蒸発→蒸気が燃える | ガソリン・灯油 |
| 分解燃焼 | 熱で分解→可燃性ガスが燃える | 木材・石炭 |
| 表面燃焼 | 固体の表面で直接燃える | 木炭・コークス |
| 自己燃焼 | 分子内の酸素で燃える | ニトロセルロース |
丙種で扱う引火性液体は蒸発燃焼です。液体そのものが燃えるのではなく、蒸発した蒸気が空気と混合して燃える点が重要です。
引火点・発火点・燃焼範囲
引火点
可燃性液体が点火源を近づけたときに燃え出す最低温度です。引火点が低いほど危険性が高くなります。
| 物質 | 引火点 |
|---|---|
| ガソリン | 約 −40℃ |
| 灯油 | 40℃以上 |
| 軽油 | 45℃以上 |
| 重油 | 60〜150℃ |
ガソリンは引火点が−40℃と非常に低く、常温でも引火する危険があります。
発火点
点火源がなくても、物質自体が加熱だけで自然に燃え出す温度です。引火点とは別の概念です。
ガソリンの発火点は約300℃、灯油は約220℃です。引火点と発火点を混同しないよう注意しましょう。
燃焼範囲
可燃性蒸気が空気と混合して燃焼する濃度の範囲です。下限値(薄い限界)と上限値(濃い限界)があり、この範囲外では燃焼しません。
燃焼範囲が広いほど危険性が高くなります。ガソリンの燃焼範囲は約1.4〜7.6 vol%です。
消火の原理(4つ)
消火とは燃焼の3要素のいずれかを取り除くことです。
| 消火法 | 取り除くもの | 具体例 |
|---|---|---|
| 冷却消火 | 熱(点火源) | 水をかける |
| 窒息消火 | 酸素 | 泡・CO₂・砂で覆う |
| 除去消火 | 可燃物 | ガスの元栓を閉める |
| 抑制消火(負触媒) | 燃焼の連鎖反応 | ハロゲン化物・粉末消火剤 |
引火性液体の火災には、水をかけると液面に広がって火災が拡大する危険があるため、泡消火剤による窒息消火が基本です。
消火剤の種類
| 消火剤 | 主な消火原理 | 適応 |
|---|---|---|
| 水 | 冷却 | 普通火災(油火災には不適) |
| 泡(普通泡) | 窒息+冷却 | 油火災に有効 |
| 二酸化炭素(CO₂) | 窒息 | 電気火災にも対応 |
| 粉末 | 抑制(窒息も) | 万能型(ABC消火器) |
水溶性の引火性液体(アルコール類等)には普通泡は効かないため耐アルコール泡(水溶性液体用泡)を使います。ただし丙種で扱うのは非水溶性のものが中心なので、普通泡で対応できます。
静電気と火災予防
引火性液体を取り扱う際、静電気の火花が点火源となることがあります。対策として:
① 容器やタンクを接地(アース)する
② 湿度を上げる(70%以上が望ましい)
③ 液体の流速を抑える(配管中の流れを遅くする)
④ 帯電しやすい服装(化学繊維など)を避ける
試験に出る!引っかけパターン5選
→ 誤り。引火性液体は蒸発した蒸気が空気と混合して燃える(蒸発燃焼)。液体そのものに火をつけても燃えない。
→ 誤り。引火点が低いほど低温でも引火するため危険。ガソリン(−40℃)が灯油(40℃以上)より危険なのはこのため。
→ 誤り。引火点は点火源を近づけて燃える温度、発火点は点火源なしで自然に燃え出す温度。ガソリンは引火点−40℃だが発火点は約300℃。全く別の概念。
→ 誤り。水より軽い油が水面に広がり火災が拡大する。油火災は泡消火剤で液面を覆う窒息消火が基本。
→ 誤り。粉末消火剤の主な作用は抑制(負触媒効果)。燃焼の連鎖反応を断ち切る。冷却効果はほとんどないため再燃防止には不向き。
試験直前チェック
✔ 蒸発燃焼: 液体→蒸気→燃焼(引火性液体は全てこれ)
✔ 引火点: ガソリン−40℃ / 灯油40℃以上 / 軽油45℃以上 / 重油60〜150℃
✔ 発火点: ガソリン約300℃ / 灯油約220℃(引火点と別概念)
✔ 消火4原理: 冷却(水)/ 窒息(泡・CO₂)/ 除去(元栓)/ 抑制(粉末)
✔ 油火災 → 泡消火(水は✕)/ 電気火災 → CO₂・粉末(水は✕)
✔ 静電気対策: 接地・湿度70%以上・流速低減・帯電しやすい服装を避ける
理解度チェック
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