丙種

【丙種】燃焼・消火の基礎5問を完全攻略!燃焼の3要素から消火の原理まで

燃焼・消火は5問で3問以上が必須

丙種の「燃焼及び消火に関する基礎知識」は5問出題されます。合格には3問以上の正解(60%)が必要なので、2問までしか間違えられません。

出題範囲は限られているため、このページの内容をしっかり押さえれば十分対策できます。

燃焼の3要素

燃焼が起こるには、次の3つの要素がすべて揃う必要があります。

燃焼の3要素
可燃物
燃えるもの
(ガソリン・灯油等)
酸素供給体
空気中の酸素
(約21%)
点火源
火花・静電気
高温物体など

この3要素のうち1つでも取り除けば、燃焼は起こりません。これが消火の原理につながります。

燃焼の種類

種類 仕組み
蒸発燃焼 液体が蒸発→蒸気が燃える ガソリン・灯油
分解燃焼 熱で分解→可燃性ガスが燃える 木材・石炭
表面燃焼 固体の表面で直接燃える 木炭・コークス
自己燃焼 分子内の酸素で燃える ニトロセルロース

丙種で扱う引火性液体は蒸発燃焼です。液体そのものが燃えるのではなく、蒸発した蒸気が空気と混合して燃える点が重要です。

引火点・発火点・燃焼範囲

引火点

可燃性液体が点火源を近づけたときに燃え出す最低温度です。引火点が低いほど危険性が高くなります。

物質 引火点
ガソリン 約 −40℃
灯油 40℃以上
軽油 45℃以上
重油 60〜150℃

ガソリンは引火点が−40℃と非常に低く、常温でも引火する危険があります。

発火点

点火源がなくても、物質自体が加熱だけで自然に燃え出す温度です。引火点とは別の概念です。

ガソリンの発火点は約300℃、灯油は約220℃です。引火点と発火点を混同しないよう注意しましょう。

燃焼範囲

可燃性蒸気が空気と混合して燃焼する濃度の範囲です。下限値(薄い限界)と上限値(濃い限界)があり、この範囲外では燃焼しません。

燃焼範囲が広いほど危険性が高くなります。ガソリンの燃焼範囲は約1.4〜7.6 vol%です。

消火の原理(4つ)

消火とは燃焼の3要素のいずれかを取り除くことです。

消火法 取り除くもの 具体例
冷却消火 熱(点火源) 水をかける
窒息消火 酸素 泡・CO₂・砂で覆う
除去消火 可燃物 ガスの元栓を閉める
抑制消火(負触媒) 燃焼の連鎖反応 ハロゲン化物・粉末消火剤

引火性液体の火災には、水をかけると液面に広がって火災が拡大する危険があるため、泡消火剤による窒息消火が基本です。

消火剤の種類

消火剤 主な消火原理 適応
冷却 普通火災(油火災には不適)
泡(普通泡) 窒息+冷却 油火災に有効
二酸化炭素(CO₂) 窒息 電気火災にも対応
粉末 抑制(窒息も) 万能型(ABC消火器)

水溶性の引火性液体(アルコール類等)には普通泡は効かないため耐アルコール泡(水溶性液体用泡)を使います。ただし丙種で扱うのは非水溶性のものが中心なので、普通泡で対応できます。

静電気と火災予防

引火性液体を取り扱う際、静電気の火花が点火源となることがあります。対策として:

容器やタンクを接地(アース)する
湿度を上げる(70%以上が望ましい)
液体の流速を抑える(配管中の流れを遅くする)
帯電しやすい服装(化学繊維など)を避ける

試験に出る!引っかけパターン5選

❶「引火性液体は液体そのものが燃える」
誤り。引火性液体は蒸発した蒸気が空気と混合して燃える(蒸発燃焼)。液体そのものに火をつけても燃えない。
❷「引火点が高いほど危険」
誤り。引火点が低いほど低温でも引火するため危険。ガソリン(−40℃)が灯油(40℃以上)より危険なのはこのため。
❸「発火点と引火点は同じ意味」
誤り。引火点は点火源を近づけて燃える温度、発火点は点火源なしで自然に燃え出す温度。ガソリンは引火点−40℃だが発火点は約300℃。全く別の概念。
❹「油火災には水をかけて消火する」
誤り。水より軽い油が水面に広がり火災が拡大する。油火災は泡消火剤で液面を覆う窒息消火が基本。
❺「粉末消火剤の主な作用は冷却」
誤り。粉末消火剤の主な作用は抑制(負触媒効果)。燃焼の連鎖反応を断ち切る。冷却効果はほとんどないため再燃防止には不向き。

試験直前チェック

✔ 燃焼の3要素: 可燃物 + 酸素供給体 + 点火源(1つ除去で消火)
✔ 蒸発燃焼: 液体→蒸気→燃焼(引火性液体は全てこれ
✔ 引火点: ガソリン−40℃ / 灯油40℃以上 / 軽油45℃以上 / 重油60〜150℃
✔ 発火点: ガソリン約300℃ / 灯油約220℃(引火点と別概念
✔ 消火4原理: 冷却(水)/ 窒息(泡・CO₂)/ 除去(元栓)/ 抑制(粉末)
✔ 油火災 → 泡消火(水は✕)/ 電気火災 → CO₂・粉末(水は✕)
✔ 静電気対策: 接地・湿度70%以上・流速低減・帯電しやすい服装を避ける

理解度チェック

Q1:燃焼の3要素は? → 解答を見る

正解:可燃物・酸素供給体・点火源
この3つがすべて揃わないと燃焼は起こりません。消火は3要素のいずれかを取り除くことです。

Q2:ガソリンの燃焼は何燃焼か? → 解答を見る

正解:蒸発燃焼
引火性液体は液体そのものが燃えるのではなく、蒸発した蒸気が空気と混合して燃えます。

Q3:油火災に水をかけてはいけない理由は? → 解答を見る

正解:水より軽い油が水面に広がり、火災が拡大するから
引火性液体の多くは水より軽いため、水をかけると油が水面に浮いて広がります。泡消火剤で液面を覆う窒息消火が基本です。

Q4:静電気の防止対策として誤っているものはどれか。(1)容器を接地する (2)湿度を下げる (3)液体の流速を抑える (4)帯電しやすい服装を避ける → 解答を見る

正解:(2) 湿度を下げる ← これが誤り
静電気は乾燥した環境で蓄積しやすいため、対策としては湿度を上げる(70%以上が望ましい)のが正しいです。湿度を下げると逆に静電気が発生しやすくなります。

Q5:ガソリンの引火点と発火点の組合せとして正しいものはどれか。(1)引火点−40℃・発火点100℃ (2)引火点40℃・発火点300℃ (3)引火点−40℃・発火点約300℃ (4)引火点約300℃・発火点−40℃ → 解答を見る

正解:(3) 引火点−40℃・発火点約300℃
ガソリンの引火点は−40℃(常温でも蒸気が引火する)、発火点は約300℃(点火源なしで自然発火する温度)。(4)は引火点と発火点が逆で、典型的なひっかけです。

燃焼・消火をもっと深く学びたい方へ

動画で繰り返し学習したい方はSAT危険物取扱者講座がおすすめ。教材の比較は「参考書・問題集ガイド」へ。

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