【解答・解説】甲種模擬試験 第1回

解答・解説

採点する前に

このページは、甲種模擬試験 第1回四肢択一オリジナル問題に対応する解答・解説です。公式の過去問題ではありません。実際の甲種試験は五肢択一で、法令15問・物化10問・性質20問、試験時間2時間30分です。

科目・問題数は消防試験研究センター「試験科目及び問題数」、試験方法と科目別60%以上の合格基準は「試験の方法」で確認できます。法令問題は消防法危険物政令危険物規則も参照してください。

全45問を採点できます

問15は、消防法第12条の2第1項に直接定められた事由を問う形へ修正しました。法令15問中9問、物化10問中6問、性質20問中12問をこのページ内の復習目安にしてください。正式な合否判定ではありません。

第1科目:危険物に関する法令

問1 正解:(3)

消防法上の危険物は、別表第一に掲げる品名で、区分に応じた性状を有する固体または液体です。気体は別表第一の危険物に含まれません。気体に適用される法令は物質・圧力・用途などで異なるため、すべてを一つの法律の対象とは決めません。

問2 正解:(2)

指定数量の倍数は、各危険物の貯蔵量を指定数量で割って合計します。エタノール400L÷400L=1、灯油2,000L÷1,000L=2、重油6,000L÷2,000L=3なので、合計は6.0です。

問3 正解:(4)

地下タンク貯蔵所には、危険物政令上、地上施設と同じ保安距離を置く一般基準はありません。製造所・屋外タンク貯蔵所・屋外貯蔵所には保安距離の基準がありますが、ただし書や施設ごとの特例も確認します。

問4 正解:(1)

消防法第11条により、製造所等の設置や位置・構造・設備の変更には市町村長等の許可が必要です。単なる消防署への届出では足りません。

問5 正解:(3)

引火点を有する液体危険物の屋外貯蔵タンクでは、防油堤容量は原則として最大タンク容量の110%以上が基準です。複数タンク、引火点を有しない液体、仕切堤などでは計算・構造条件も確認します。

問6 正解:(2)

危険物保安監督者は、甲種または対象類を取り扱える乙種危険物取扱者で、6か月以上の危険物取扱いの実務経験がある者から選任します。丙種は選任対象になりません。

問7 正解:(4)

固定給油設備の給油ホースは、原則として全長5m以下です。懸垂式など設備方式による基準もあるため、5mという数値をすべての方式へ一律には広げません。給油取扱所には給油空地など別の基準があります。

問8 正解:(3)

予防規程はすべての製造所等に必要なわけではありません。原則として倍数10以上の製造所、150以上の屋内貯蔵所、200以上の屋外タンク貯蔵所、100以上の屋外貯蔵所、移送取扱所、倍数10以上の一般取扱所、給油取扱所などが対象で、除外条件もあります。

問9 正解:(1)

選択肢(1)の品名・数量・注意事項は運搬容器の表示事項に含まれます。実際には危険等級、化学名、水溶性第4類の表示なども必要です。容器による運搬自体に免状は不要で、指定数量未満でも運搬基準は適用されます。

問10 正解:(4)

消防法上の移送は、移動タンク貯蔵所で危険物を運ぶ場合を指します。容器に収納して車両などで運ぶ運搬とは、適用される基準を分けて整理します。

問11 正解:(2)

泡消火設備は第3種消火設備です。第1種は屋内・屋外消火栓、第2種はスプリンクラー、第3種は水噴霧・泡・不活性ガス・ハロゲン化物・粉末など、第4種は大型消火器、第5種は小型消火器や乾燥砂等です。

問12 正解:(4)

位置・構造・設備の変更には市町村長等の変更許可が必要です。したがって「設備の変更は届出で足りる」とする(4)が誤りです。品名・数量・指定数量の倍数の変更は、原則10日前までの届出で区別します。

問13 正解:(2)

法定の定期点検記録は原則3年間保存します。地下貯蔵タンクなどの漏れ点検や個別設備には別の点検周期・記録条件があるため、すべてをこの一文だけで判断しません。

問14 正解:(4)

仮使用は、変更工事に係る部分以外を、市町村長等の承認を受けて使用する制度です。製造所等以外で指定数量以上を一時的に扱う仮貯蔵・仮取扱いとは別で、後者は原則10日以内です。

問15 正解:(1)

消防法第12条の2第1項第1号は、許可を受けずに製造所等の位置・構造・設備を変更した場合を、許可取消しまたは使用停止命令の事由としています。危険物保安監督者の未選任は同条第2項の使用停止事由であり、第1項の事由とは区別します。

第2科目:物理学及び化学

問16 正解:(3)

水H2Oのモル質量は18g/molです。9.0g÷18g/mol=0.50molとなります。

問17 正解:(2)

完全燃焼式 CH4+2O2→CO2+2H2O から、メタン1molに必要な酸素は2molです。反応式の係数比を使います。

問18 正解:(4)

一般に温度が高いほど、活性化エネルギーを超える粒子の割合が増え、反応速度は大きくなります。触媒は反応経路に関与して再生され、反応全体では正味に消費されません。「温度が低いほど速い」とする(4)が誤りです。

問19 正解:(1)

温度と物質量が一定ならボイルの法則PV=一定が成り立つため、体積を半分にすると圧力は2倍になります。

問20 正解:(3)

ダニエル電池では、亜鉛極が負極で酸化され、銅極が正極で銅イオンが還元されます。Zn→Zn2++2e、Cu2++2e→Cuです。

問21 正解:(2)

ベンゼンC6H6は六員環の芳香族炭化水素で、一般に付加反応より置換反応を起こしやすいため、(2)が誤りです。消防法上は第1石油類の非水溶性液体に分類されます。

問22 正解:(2)

C4H10の構造異性体は、n-ブタンと2-メチルプロパンの2種類です。

問23 正解:(1)

同じ溶媒を用いる理想希薄溶液では、沸点上昇度は溶質粒子の質量モル濃度に比例します。凝固点降下は溶媒の種類にも依存し、浸透圧は絶対温度にも依存します。電解質では解離による粒子数も考えます。

問24 正解:(3)

共有結合は、原子同士が電子対を共有してできる結合です。イオン結合は正負イオン間の静電気的引力、水素結合は共有結合そのものとは分けて考えます。

問25 正解:(4)

Q=mcΔT=500g×4.2J/(g・℃)×(80−20)℃=126,000Jです。したがって126kJとなります。

第3科目:危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法

性質・保管・消火の解説について

問26以降は試験上の代表的な性質を説明しています。実物の混合、加熱、におい・味・色での確認、保護液の交換、漏えい・火災対応へ転用しないでください。個別物質は製品SDS、法令・許可条件、施設の緊急時手順に従い、異常時は安全確保・避難・119番通報と消防機関の指示を優先してください。ニトログリセリンの凍結時の注意は厚生労働省「職場のあんぜんサイト」のモデルSDSでも確認できます。

問26 正解:(3)

第1類は法令上の酸化性固体です。それ自体は不燃性ですが、酸化力によって周囲の可燃物の燃焼を促進します。分解挙動や水との反応は物質ごとに異なります。

問27 正解:(3)

赤りんの火災では、試験上は水による冷却が使えるため(3)が正解です。(4)は鉄粉・金属粉・マグネシウムを一括して「乾燥砂のみ」としており過度に限定的です。消火剤の適応は物質名、粒度、設備、製品SDSで確認します。

問28 正解:(1)

黄りんは空気中で自然発火するおそれがあり、法令基準と製品SDSに従って水中で保護します。状態・温度によって危険性が変わるため、においや外観で確認しません。

問29 正解:(2)

ナトリウムは水と反応して水素を発生する禁水性物質で、試験では灯油などの保護液中で扱う代表例です。実物はメーカー指定容器・保護液・製品SDSに従い、自分で移し替えません。

問30 正解:(3)

ガソリンは第1石油類の非水溶性液体で、代表的な製品の引火点は約−40℃です。「約40℃で灯油と同程度」とする(3)が誤りです。組成や物性は製品により異なるためSDSを確認します。

問31 正解:(4)

ニトログリセリンは第5類の硝酸エステル類で、加熱・衝撃・摩擦により爆発的に分解するおそれがあります。凍結品は液体よりやや鈍感でも、半解凍・部分解凍時は鋭敏になり得るため、「凍結すれば安全」とは扱いません。

問32 正解:(1)

過酸化水素は第6類の酸化性液体で、それ自体は不燃性ですが、分解して酸素を生じ、可燃物の燃焼を促進します。消防法上の該当濃度や取扱条件は製品表示・SDSで確認します。

問33 正解:(2)

二硫化炭素とグリセリンは、常温付近で水より重い代表例です。前者は特殊引火物・非水溶性、後者は第3石油類・水溶性であり、比重と水溶性は別々に判断します。

問34 正解:(3)

アルキルアルミニウムには空気や水と激しく反応するものがあり、水系消火剤で消火できるとする(3)が誤りです。実火災では近づかず、物質別SDS・施設手順・消防機関が指定する適応消火剤に従います。

問35 正解:(3)

過塩素酸は強い酸化性を持ち、有機物などとの接触で激しい反応のおそれがあります。「水と混合すると必ず爆発する」とする(3)が誤りです。ただし希釈は発熱や飛散の危険があるため、自己判断では行いません。

問36 正解:(2)

塩素酸カリウムKClO3は第1類の酸化性固体で、加熱などにより分解して酸素を生じます。可燃物・還元性物質との混触を避け、反応を確かめる実験はしません。

問37 正解:(1)

硫黄は第2類の可燃性固体で、燃焼すると二酸化硫黄SO2を生じます。微粉が空気中へ分散すると粉じん爆発のおそれがあるため、粉じんや燃焼ガスへ近づきません。

問38 正解:(3)

カリウムは禁水性を持つ第3類危険物で、水と激しく反応して水素を発生し、発火するおそれがあります。保存・取扱いは指定容器と製品SDSに従います。

問39 正解:(4)

第5類では窒息だけで反応を止めにくいものがあり、多くの物質では冷却を目的に水が用いられます。ただし全品名が分子内に酸素を持つわけではなく、適応消火剤・安全距離・退避判断は製品SDSと消防機関の指示を優先します。

問40 正解:(2)

第6類は法令上の酸化性液体で、それ自体は不燃性ですが可燃物の燃焼を促進します。腐食性・色・水反応性などは硝酸、過酸化水素、過塩素酸等で異なります。

問41 正解:(1)

水と反応する第3類危険物では、水系消火剤を避けるのが試験上の基本です。ただし第3類の全品名が同じ性状ではなく、黄りんのように水中で保護する物質もあるため、物質別SDSで消火剤の適応を確認します。

問42 正解:(3)

第1類の酸化性固体と第2類の可燃性固体の接触は、激しい燃焼・爆発につながるおそれがあります。なお、運搬時に第1類と第6類を法令上混載できることは、両者を混合して安全という意味ではありません。

問43 正解:(2)

試験では黄りんを水中で保護する代表例として整理します。ナトリウム・カリウムは水と反応するため水中保存できません。二硫化炭素など他類にも水で蒸発を抑える例がありますが、実際は指定容器と製品SDSに従います。

問44 正解:(4)

水溶性の第4類では、通常の泡が液体へ溶けて消泡する場合があるため、設問では耐アルコール泡(水溶性液体用泡)が正解です。実際の適応は危険物・設備・泡消火薬剤の組合せで確認します。

問45 正解:(1)

多くの第5類では、物質別SDSで適応を確認したうえで大量の水による冷却が用いられます。第3類の禁水性物質、第4類の液面火災、第1類・第6類などは一律の方法にせず、物質・設備・火災状況で判断します。


採点後の見直し

  1. 法令15問・物化10問・性質20問を科目別に記録する
  2. 法令は届出と許可、物化は計算問題攻略へ戻る
  3. 性質は全6類の横断比較混合危険と混載可否保存・水との反応で誤答の条件を確認する
  4. 第1回の問題へ戻るか、第2回で別問題を解く

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