危険物取扱者試験の法令科目で、受験生が最もつまずきやすいポイントのひとつが「許可」「届出」「承認」「認可」の使い分けです。
「設置は許可だけど、廃止は届出…?」「仮使用と仮貯蔵、どっちが承認だっけ…?」――こんなモヤモヤを抱えていませんか?
このミニテストでは、設置・変更、品名や数量の変更、譲渡・廃止、仮使用・仮貯蔵、予防規程、完成検査の10パターンを確認します。解答後は、手続きの種類だけでなく権限者と期限も見直しましょう。
出題のポイント整理
消防法の条文で確認する
e-Gov法令検索の消防法では、設置・変更・完成検査・仮使用・譲渡を第11条、品名・数量・倍数の変更を第11条の4、用途廃止を第12条の6、保安監督者を第13条、予防規程を第14条の2で確認できます。ここでいう「市町村長等」には、施設の区分に応じて都道府県知事や総務大臣となる場合も含まれます。
判別の基本ルール
- 許可:製造所等の設置・変更(位置・構造・設備)→ 市町村長等の許可
- 届出:品名・数量・倍数の変更(変更日の10日前まで)、譲渡・引渡し、用途廃止、保安監督者の選解任
- 承認:仮使用(市町村長等)、仮貯蔵・仮取扱い(消防長又は消防署長/10日以内)
- 認可:予防規程の作成・変更(市町村長等の認可)
ミニテスト(全10問)
問1
製造所等を新たに設置する場合、必要な手続きとして正しいものはどれか。
(1)消防長又は消防署長に届出する
(2)市町村長等に届出する
(3)市町村長等の許可を受ける
(4)消防長又は消防署長の承認を受ける
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正解:(3)市町村長等の許可を受ける
製造所等の設置は、危険物の貯蔵・取扱いの安全を確保するために市町村長等の許可が必要です。届出ではなく許可である点がポイント。許可を受けたあと、完成検査に合格してはじめて使用できます。
問2
製造所等の位置、構造又は設備を変更する場合に必要な手続きはどれか。
(1)市町村長等に届出する
(2)市町村長等の許可を受ける
(3)消防長又は消防署長の承認を受ける
(4)都道府県知事に届出する
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正解:(2)市町村長等の許可を受ける
消防法第11条では、製造所等の位置・構造・設備を変更しようとする場合も市町村長等の許可が必要です。実務で具体的な工事が変更許可の対象になるかは、着工前に管轄行政庁へ確認してください。
問3
危険物の品名、数量又は指定数量の倍数を変更する場合に必要な手続きはどれか。
(1)市町村長等の許可を受ける
(2)消防長又は消防署長に届出する
(3)市町村長等に届出する
(4)市町村長等の認可を受ける
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正解:(3)市町村長等に届出する
位置・構造・設備を変更せず、品名・数量・指定数量の倍数を変更する場合は届出です。消防法第11条の4により、変更しようとする日の10日前までに市町村長等へ届け出ます。
問4
製造所等を譲渡または引き渡す場合に必要な手続きはどれか。
(1)市町村長等の許可を受ける
(2)市町村長等の認可を受ける
(3)市町村長等に届出する
(4)消防長又は消防署長の承認を受ける
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正解:(3)市町村長等に届出する
譲渡・引渡しでは施設そのものが変わるわけではないため、届出で足ります。届出は遅滞なく行う必要があります。新しい所有者が届出を行う点も押さえておきましょう。
問5
製造所等の用途を廃止した場合に必要な手続きはどれか。
(1)市町村長等の許可を受ける
(2)市町村長等に届出する
(3)消防長又は消防署長に届出する
(4)手続きは不要である
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正解:(2)市町村長等に届出する
用途廃止は届出事項です。「もう危険物を扱わなくなりました」と市町村長等に知らせる手続きですね。廃止の届出を怠ると、行政側が施設の現状を把握できなくなるため、遅滞なく届け出ることが求められます。
問6
危険物保安監督者を選任または解任した場合に必要な手続きはどれか。
(1)市町村長等の許可を受ける
(2)市町村長等の認可を受ける
(3)消防長又は消防署長に届出する
(4)市町村長等に届出する
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正解:(4)市町村長等に届出する
保安監督者の選任・解任は届出事項です。「認可」と間違えやすいので注意してください。認可が必要なのは予防規程の作成・変更であり、人事の届出とは区別しましょう。遅滞なく届け出る必要があります。
問7
製造所等の変更工事に係る部分以外の部分を、完成検査前に仮に使用する場合に必要な手続きはどれか。
(1)市町村長等の承認を受ける
(2)消防長又は消防署長の承認を受ける
(3)市町村長等に届出する
(4)市町村長等の許可を受ける
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正解:(1)市町村長等の承認を受ける
仮使用は市町村長等の承認が必要です。変更工事中でも工事部分以外は安全であると認められれば使用できます。「仮使用=市町村長等の承認」「仮貯蔵・仮取扱い=消防長又は消防署長の承認」と、セットで覚えましょう。
問8
指定数量以上の危険物を、製造所等以外の場所で10日以内の期間、仮に貯蔵する場合に必要な手続きはどれか。
(1)市町村長等の許可を受ける
(2)市町村長等の承認を受ける
(3)消防長又は消防署長に届出する
(4)消防長又は消防署長の承認を受ける
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正解:(4)消防長又は消防署長の承認を受ける
仮貯蔵・仮取扱いは、消防法第10条第1項ただし書に基づく所轄消防長又は消防署長の承認が必要で、期間は10日以内です。仮使用の承認先である市町村長等と区別します。
問9
予防規程を新たに作成した場合に必要な手続きはどれか。
(1)市町村長等の認可を受ける
(2)消防長又は消防署長の承認を受ける
(3)市町村長等に届出する
(4)市町村長等の許可を受ける
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正解:(1)市町村長等の認可を受ける
消防法第14条の2で対象となる製造所等では、予防規程を定めて市町村長等の認可を受けます。予防規程を変更するときも同様です。この設問では「予防規程=認可」と対応させて確認しましょう。
問10
製造所等の設置許可を受け、工事が完了した後に行う手続きとして正しいものはどれか。
(1)市町村長等に届出をして使用を開始する
(2)市町村長等の完成検査を受けて使用を開始する
(3)消防長又は消防署長の承認を受けて使用を開始する
(4)自主検査を行い、記録を保存して使用を開始する
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正解:(2)市町村長等の完成検査を受けて使用を開始する
設置・変更の許可を受けた後は、工事が完了したら完成検査を受けて合格しなければ使用できません。自主検査だけでOKという制度ではないので注意してください。この流れ(許可→工事→完成検査→使用開始)は必ずセットで覚えておきましょう。
まとめ
これだけは覚えよう!
| 手続き | 対象 | 権限者 |
|---|---|---|
| 許可 | 設置・変更(位置・構造・設備) | 市町村長等 |
| 届出 | 品名・数量・倍数の変更(10日前まで)、譲渡・引渡し、用途廃止、保安監督者の選解任 | 市町村長等 |
| 承認 | 仮使用 | 市町村長等 |
| 承認 | 仮貯蔵・仮取扱い(10日以内) | 消防長又は消防署長 |
| 認可 | 予防規程の作成・変更 | 市町村長等 |
どうでしたか? 全問正解できましたか?
誤答は、手続き名だけでなく「対象・権限者・期限」のどこを取り違えたか確認してください。特に、仮使用と仮貯蔵の承認先、品名・数量変更の10日前届出を分けて見直すと整理しやすくなります。
採点後の復習手順
- 届出事項の一覧で対象と期限を確認する
- 設置許可・完成検査・仮使用を流れで復習する
- 予防規程と定期点検で認可事項を確認する
- 施設区分・保安距離・保有空地ミニテストへ進む
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