解答・解説
採点する前に
このページは、乙4模擬試験 第2回の五肢択一オリジナル問題に対応する解答・解説です。公式の過去問題ではありません。まず全問を解き、法令・物化・性質の正答数を分けて記録してください。
乙種の科目・問題数は消防試験研究センター、五肢択一・2時間・科目別60%の合格基準は「試験の方法」、法令問題は消防法、危険物政令、危険物規則で確認できます。
全35問を採点できます
問7・問8・問15は、正解が一つに決まるよう問題文と選択肢を修正しました。法令15問、物化10問、性質・消火10問を科目別に採点してください。
| 科目 | 問題数 | 復習目安 |
|---|---|---|
| 法令 | 15問 | 9問以上 |
| 物化 | 10問 | 6問以上 |
| 性質・消火 | 10問 | 6問以上 |
上の数はこのページ内で弱点を見つけるための演習目安であり、正式な合否判定ではありません。
第1科目:危険物に関する法令
問1 正解:(3)第3類 — 自然発火性物質及び禁水性物質
第1類=酸化性固体、第2類=可燃性固体、第3類=自然発火性物質及び禁水性物質、第4類=引火性液体、第5類=自己反応性物質、第6類=酸化性液体です。(1)と(2)は入れ替わっており、(4)と(5)も入れ替わっています。
問2 正解:(4)8.0
指定数量の倍数=各品名の貯蔵量÷指定数量の合計です。ガソリン(第1石油類非水溶性・指定数量200L):600÷200=3.0、エタノール(アルコール類・指定数量400L):800÷400=2.0、灯油(第2石油類非水溶性・指定数量1,000L):3,000÷1,000=3.0。合計=3.0+2.0+3.0=8.0です。
問3 正解:(3)変更工事に係る部分以外の部分について、仮使用の承認を受けて使用できる
仮使用とは、製造所等の変更許可を受けて工事中に、工事に係る部分以外の部分について市町村長等の承認を受けて仮に使用することです。設置許可前の使用ではなく、変更工事中の措置です。完成検査は別途必要です。
問4 正解:(3)地下タンク貯蔵所には保有空地が必要である
選択肢(3)の地下タンク貯蔵所には、地上の周囲へ保有空地を設ける一般基準はありません。保有空地の要否と幅は、製造所等の区分、指定数量の倍数、壁の構造、特例によって異なるため、施設名だけでなく危険物政令の各施設基準まで確認します。
問5 正解:(1)軒高は6m未満の平家建とすること
標準的な屋内貯蔵所は、軒高6m未満の平家建て、床面積1,000㎡以下などが基本です。屋根には不燃材料を用い、原則として金属板その他の軽量な不燃材料でふきます。ただし、貯蔵する危険物、階層、独立専用建築物などに応じた特例があるため、この数値をすべての屋内貯蔵所へ一律に当てはめません。
問6 正解:(5)通気管は敷地の外に設けること
選択肢(5)のように通気管を敷地外へ出す基準ではありません。無弁通気管の先端は原則として屋外の地上4m以上、建築物の開口部から1m以上離し、引火点40℃未満の危険物では敷地境界線から1.5m以上離します。地下貯蔵タンクには、タンク室式、二重殻タンクなど複数の構造があるため、乾燥砂やタンク室の説明を全方式へ一律には適用しません。
問7 正解:(3)
危険物政令第3条第2号では、販売取扱所を、店舗で危険物を容器入りのまま販売するために取り扱う施設としています。第一種は指定数量の倍数が15以下、第二種は15を超え40以下です。したがって(3)が正解です。
問8 正解:(2)
丙種危険物取扱者は、ガソリン、灯油、軽油、重油など法令で指定された第4類危険物を取り扱えますが、取扱いの立会いはできません。乙種が立ち会えるのは免状で認められた類に限られ、免状は全国で有効です。再交付は免状を交付または書換えした都道府県知事へ申請し、甲種試験には所定の受験資格があります。
問9 正解:(5)保安講習は消防試験研究センターが実施する
保安講習は都道府県知事が行います(実務上は都道府県の危険物安全協会等に委託)。消防試験研究センターが行うのは危険物取扱者試験の実施です。混同しやすいポイントです。
問10 正解:(2)保安統括管理者は、事業所全体の危険物の保安を統括管理する
危険物保安統括管理者は、対象事業所で事業の実施を統括管理する者を充て、事業所の危険物保安業務を統括管理させます。危険物取扱者免状は選任要件ではありません。対象は、第四類を扱う製造所・移送取扱所・一般取扱所のうち、施設区分、除外条件、数量要件を満たす事業所で、製造所等すべてではありません。
問11 正解:(4)すべての製造所等で定期点検が義務付けられている
定期点検は消防法第14条の3の2と危険物政令第8条の5で定める製造所等が対象で、すべての製造所等に一律の義務があるわけではありません。対象判定には施設区分、指定数量の倍数、地下貯蔵タンク・地下埋設配管の有無、危険物の種類や除外条件が関係します。原則年1回以上ですが、構造・設備別の追加点検や期間も確認します。
問12 正解:(5)係員以外の者をみだりに出入りさせないこと
製造所等では係員以外の者をみだりに出入りさせてはなりません。危険物を貯蔵する場所では原則として火気を使用できません。類の異なる危険物でも一定の条件で同時貯蔵が認められる場合があります。くず・かす等は1日に1回以上処理します。
問13 正解:(3)消防吏員は移送中の移動タンク貯蔵所を停止させることができる
消防吏員は、火災防止のため特に必要があると認める場合、走行中の移動タンク貯蔵所を停止させ、乗車する危険物取扱者へ免状の提示を求めることができます。移送は移動タンク貯蔵所による危険物の移送で、容器による運搬とは区別します。移送時は危険物取扱者を乗車させ、完成検査済証など法定書類を備え付けます。
問14 正解:(3)危険物保安監督者を解任したときは、遅滞なく届け出る
保安監督者の選任・解任は遅滞なく市町村長等に届け出なければなりません。用途廃止の届出は必要(遅滞なく届出)、品名・数量の変更は届出(10日前までに届出)、譲渡・引渡しも遅滞なく届出が必要です。許可ではなく届出で足りる点がポイントです。
問15 正解:(2)
消防法第12条の2第1項第5号は、同法第14条の3の2に基づく定期点検義務への違反を、許可取消しまたは使用停止命令の直接事由としています。保安監督者の未選任は同条第2項の使用停止事由です。位置・構造・設備の不適合や貯蔵・取扱基準違反は、設問のように命令を受ける前の段階と、命令違反後の段階を区別します。
第2科目:基礎的な物理学及び基礎的な化学
問16 正解:(2)自然発火は、物質が空気中で自然に発熱し、蓄熱して発火する現象である
自然発火は、酸化、分解、吸着などで生じた熱が放散されずに蓄積し、外部の点火源なしに発火する現象です。乾性油が染み込んだ布の堆積や石炭などが代表例ですが、物質だけでなく量、堆積、温度、換気・放熱条件が関係します。
問17 正解:(4)燃焼範囲の上限値を超えると爆発的に燃焼する
燃焼範囲の上限値を超えると、可燃性蒸気の濃度が濃すぎて酸素が不足し、燃焼しません。上限値を超えた状態では着火しても燃えないのです。ただし、換気により濃度が燃焼範囲内に下がると引火の危険があります。
問18 正解:(3)二酸化炭素消火剤は主に窒息効果で消火する
二酸化炭素消火剤は、主に空気中の酸素濃度を下げる窒息作用で消火し、放射時の冷却作用もあります。消火剤の作用は一つだけとは限りません。適応火災、放射方式、使用場所を確認し、二酸化炭素は酸欠のおそれがあるため人のいる閉鎖空間で自己判断して使用しないでください。
問19 正解:(5)対流は真空中でも起こる
対流は液体や気体(流体)の流動によって熱が移動する現象です。真空中には流体がないため、対流は起こりません。真空中で熱が伝わるのは放射(輻射)です。
問20 正解:(4)約75
蒸気比重=可燃性蒸気の分子量÷空気の平均分子量(29)です。蒸気比重2.6の場合、分子量=2.6×29=75.4≒約75です。(参考:二硫化炭素CS₂の分子量は76で蒸気比重は約2.6です)
問21 正解:(1)液体は一般に固体より膨張率が大きい
一般的な比較では、液体の体膨張率は固体より大きい傾向があるため(1)を正解とします。ただし膨張率は物質・温度で異なり、気体は圧力条件にも左右されます。容器の充塡率や空間は、危険物の種類と法令・設備基準に従って決めます。水は約4℃で密度が最大になる例外的な挙動を示します。
問22 正解:(4)第4類危険物は燃焼時に酸化される(還元剤として作用する)
燃焼では第4類の可燃性成分が酸化され、酸素を還元する側として働くため、(4)を正解とします。ただし、危険物の類別と、あらゆる化学反応で酸化剤・還元剤のどちらとして働くかを一対一で固定しないでください。酸化剤は相手を酸化し、自身は還元されます。
問23 正解:(3)酸と塩基が反応して水と塩を生じる反応を中和という
中和反応は酸と塩基が反応して水と塩(えん)を生じる反応です。中和は発熱反応であり、酸化還元反応とは異なる反応です。中和後のpHは必ずしも7にはならず、生成する塩の種類によって異なります。
問24 正解:(3)エーテル — エーテル結合(−O−)
エーテルはエーテル結合(−O−)を持つ有機化合物です。アルコールはヒドロキシ基(−OH)、カルボン酸はカルボキシ基(−COOH)、アルデヒドはアルデヒド基(−CHO)を持ちます。ジエチルエーテル(特殊引火物)はエーテルの代表例です。
問25 正解:(2)イオン化傾向が大きい金属ほど、陽イオンになりやすい
イオン化傾向が大きい金属ほど、比較上は電子を放出して陽イオンになりやすいため(2)が正解です。ただし実際の腐食は、表面の不動態被膜、接触する物質、濃度、温度、異種金属との接触などにも左右され、イオン化傾向だけでは決まりません。
第3科目:危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法
性質・消火の解説について
ここでは試験上の代表的な分類・性質を解説しています。実物の保管、移し替え、においの確認、漏えい・火災対応へそのまま転用せず、製品SDS、設備の適応表示、施設の緊急時手順、消防機関の指示を優先してください。火災時は安全確保・避難・119番通報を先に行います。
問26 正解:(4)第2石油類(非水溶性) — 2,000L
第2石油類(非水溶性)の指定数量は1,000Lです。2,000Lは第3石油類(非水溶性)の指定数量です。特殊引火物50L、第1石油類(非水溶性)200L、アルコール類400L、第3石油類(非水溶性)2,000Lはいずれも正しい組合せです。
問27 正解:(4)水に溶けやすい
二硫化炭素は水に溶けにくいため(4)が誤りです。特殊引火物で、水より重く、発火点が低い代表例ですが、物性値は測定条件で変わります。蒸気は有害で非常に引火しやすいため、実物の保管・漏えい対応は製品SDSと施設手順に従ってください。
問28 正解:(3)無色で特有のにおいがある液体で、水に溶ける
アセトンは第1石油類(水溶性)で、水と混ざる無色の液体です。引火点・蒸気密度などは測定条件で変わります。蒸気は空気より重い代表例で有害性もあるため、においを確認する目的で近づかず、実物は製品SDSを確認してください。指定数量は400Lです。
問29 正解:(5)水によく溶ける
ベンゼンは水に溶けにくい第1石油類(非水溶性)なので(5)が誤りです。引火性に加えて発がん性が確認されており、吸入・皮膚接触などを避ける必要があります。においで判別せず、物性・有害性・保護措置は製品SDSを確認してください。
問30 正解:(3)酢酸
この設問では酢酸を水溶性第2石油類の代表例として(3)を正解とします。消防法上の区分は、物質名だけでなく濃度、引火点、水溶性などの条件で変わる場合があります。ガソリンは第1石油類、ジエチルエーテルは特殊引火物、重油は第3石油類、ギヤー油は第4石油類の代表例です。
問31 正解:(3)水より重い粘性のある液体で、第3石油類(水溶性)に分類される
グリセリンは、水と混ざり、水より重い粘性液体で、第3石油類(水溶性)の代表例です。指定数量は4,000Lです。外観、密度、引火点、有害性は濃度・温度・製品で異なるため、味やにおいで判別せず製品SDSを確認してください。
問32 正解:(2)ヨウ素価130以上の油を乾性油という
ヨウ素価は油脂の不飽和度を示す指標で、試験上は130以上を乾性油、100以上130未満を半乾性油、100未満を不乾性油として整理します。自然発火の有無はヨウ素価だけで決まらず、油が染み込んだ布などの量、堆積、温度、放熱条件も関係します。
問33 正解:(4)棒状の水を直接かける
棒状注水は燃焼液を飛散・拡散させるおそれがあるため、この選択肢では(4)が最も不適切です。ただし、第4類という類別だけで消火剤の適否は決まりません。泡は水溶性液体への適合、二酸化炭素・粉末・強化液等は対象物質、火災規模、設備表示を確認します。
問34 正解:(5)蒸気は空気より軽いため、高所の換気に注意すること
乙4で扱う代表的な可燃性蒸気には、空気より重く低所やくぼみに滞留しやすいものが多いため、(5)の「空気より軽い」は不適切です。容器の閉鎖、換気、接地・ボンディングの方法は、物質、容器、作業、設備条件に応じて法令・SDS・施設手順で確認します。
問35 正解:(2)ガソリン(約−40℃)
選択肢の代表値ではガソリンが最も低いため(2)が正解です。ガソリン、灯油、軽油、重油は混合物で、引火点は製品・規格・測定条件により幅があります。引火点の低さは引火しやすさを考える指標の一つですが、燃焼範囲、発火点、蒸気密度、有害性、取扱量も含めて判断します。
採点後の見直し
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