解答・解説
採点する前に
このページは、乙4模擬試験 第3回の4択オリジナル問題に対応する解答・解説です。まず35問を最後まで解き、法令15問、物化10問、性質10問の正答数を分けて記録してください。
実際の乙種試験は五肢択一式です。科目・問題数は消防試験研究センター、試験方法・時間・合格基準は「試験の方法」で確認してください。
第1科目:危険物に関する法令
問1 正解:(3)消防長又は消防署長の承認を受けなければならない
仮貯蔵・仮取扱いは、消防長又は消防署長の承認を受けて10日以内に限り行うことができます。市町村長等ではなく「消防長又は消防署長」である点が頻出ポイントです。
問2 正解:(2)3.5倍
ガソリン(第1石油類・非水溶性=200L):300÷200=1.5、アセトン(第1石油類・水溶性=400L):400÷400=1.0、灯油(第2石油類・非水溶性=1,000L):1,000÷1,000=1.0。合計=1.5+1.0+1.0=3.5倍。
問3 正解:(4)完成検査を受ける前に、タンクについて水張試験又は水圧試験を受けなければならない
液体の危険物タンクは完成検査の前に「完成検査前検査」として水張試験又は水圧試験を受ける必要があります。これは漏れがないことを確認するための検査です。
問4 正解:(3)30m以上
保安距離は、住居10m、高圧ガス施設20m、学校・病院等30m、重要文化財50mです。学校は「多くの人が集まる場所」なので30m以上の保安距離が必要です。
問5 正解:(1)最大タンクの容量の110%以上
複数の屋外タンクがある場合、防油堤の容量は「最大タンクの容量の110%以上」です。全タンクの合計ではありません。最大のタンクが漏れた場合に全量を受け止められるよう設計します。
問6 正解:(2)30,000L以下
移動タンク貯蔵所の容量は30,000L以下と定められています。また、内部は4,000L以下ごとに間仕切りを設けなければなりません。
問7 正解:(3)同一品質の危険物ごとに1基に限る
簡易タンク貯蔵所は600L以下のタンクを3基まで設置でき、同一品質の危険物は1基に限られます。異なる品質の危険物であれば最大3基設置できます。
問8 正解:(4)免状を交付した都道府県知事又は書換えをした都道府県知事
再交付の申請先は「免状を交付した都道府県知事」又は「書換えをした都道府県知事」です。居住地や勤務地の知事ではありません。
問9 正解:(2)従事することとなった日から1年以内
過去2年以内に免状の交付または保安講習の受講をしていない者が、新たに危険物の取扱作業へ従事する場合は、従事することとなった日から1年以内に受講します。過去2年以内に免状交付または受講をしている場合は別の受講時期となるため、条件を分けて確認してください。
問10 正解:(3)第4類の危険物を指定数量の3,000倍以上取り扱う事業所
自衛消防組織の設置が義務付けられるのは、第4類の危険物を指定数量の3,000倍以上取り扱う大規模な事業所です。すべての製造所等に必要なわけではありません。
問11 正解:(4)第1類と第6類
屋内貯蔵所または屋外貯蔵所では、第1類と第6類を類ごとに取りまとめ、相互に1m以上の間隔を置く場合、同時貯蔵禁止の例外となります。これは貯蔵所内の基準であり、運搬時の混載可否や化学的な混触危険とは分けて確認します。
問12 正解:(1)移送の経路等を記載した書面を関係消防機関へ送付し、その写しを携帯する
経路等の書面が必要なのは、アルキルアルミニウム、アルキルリチウム等を移送する場合です。移送の経路その他必要な事項を記載した書面を関係消防機関へ送付し、その写しを携帯して記載内容に従います。すべての危険物の移送に一律で必要な書面ではありません。
問13 正解:(2)延べ面積が1,000m²以上の製造所
所要単位の計算では、延べ面積や危険物の倍数に応じて消火設備の種類と数量が決まります。延べ面積1,000m²以上は「著しく消火困難」に分類される基準の一つです。
問14 正解:(3)市町村長等に届け出る
品名・数量・指定数量の倍数を変更する場合は、原則として変更予定日の10日前までに市町村長等へ届け出ます。位置・構造・設備を変更する場合は変更許可が必要です。単に「中身は届出」と覚えず、手続名・時期・申請先を組み合わせて確認してください。
問15 正解:(2)危険物施設の所有者等が応急措置を講じなかったとき
市町村長等は、応急措置を講じていない場合に措置命令を発令できます。基準適合命令や使用停止命令とは別の要件です。事故が発生した場合の応急措置義務は消防法第16条の3に規定されています。
第2科目:基礎的な物理学及び基礎的な化学
問16 正解:(4)粉じんが水分を十分に含んでいること
粉じん爆発の条件は、①可燃性の粉じん、②粒子が細かい、③空気中に浮遊、④着火源、⑤密閉空間です。水分を含んだ粉じんは飛散しにくく静電気も起きにくいため、爆発の条件にはなりません。むしろ水分は粉じん爆発の防止策です。
問17 正解:(3)約3.2
トルエン(C₇H₈)の分子量=12×7+1×8=92。蒸気比重=92÷29≒3.17≒約3.2。蒸気比重=分子量÷29(空気の平均分子量)で計算します。空気の約3倍の重さなので、低い場所にたまりやすい蒸気です。
問18 正解:(1)水
水の比熱は約4.2 J/(g·K)で、選択肢のエタノール・灯油・ベンゼンより大きい値です。比熱が大きいほど、同じ質量・同じ温度上昇に必要な熱量が大きく、水の冷却効果を考える根拠の一つになります。
問19 正解:(3)放射(輻射)は真空中でも熱を伝えることができる
放射(輻射)は電磁波による熱の移動で、媒体がなくても(真空中でも)伝わります。太陽の熱が地球に届くのが典型例です。伝導と対流は物質が必要です。
問20 正解:(2)蒸発燃焼
ガソリンや灯油などの引火性液体は、液面から生じた可燃性蒸気が空気と混合して燃えるため、試験では蒸発燃焼に整理します。実際の火災では液面や蒸気へ近づかず、施設の緊急時手順と消防機関の指示に従ってください。
問21 正解:(4)負触媒効果(抑制効果)による消火
冷却・窒息・除去は、それぞれ燃焼の3要素である熱、酸素供給源、可燃物を取り除く方法です。抑制消火は燃焼の連鎖反応を抑える方法で、3要素のいずれかを直接取り除く分類には含まれません。
問22 正解:(1)温度が一定のとき、気体の体積は圧力に反比例する
ボイルの法則は「温度一定で、気体の体積は圧力に反比例する」です。PV=一定。シャルルの法則は「圧力一定で、気体の体積は絶対温度に比例する」です。
問23 正解:(3)過マンガン酸カリウムは酸化剤として使われる
過マンガン酸カリウム(KMnO₄)は強い酸化力を持ち、典型的な酸化剤です。酸化剤は相手を酸化させ、自身は還元されます。還元剤は相手を還元させ、自身は酸化されます。
問24 正解:(2)物質1cm³あたりの質量を密度という
密度は「単位体積あたりの質量」で、単位はg/cm³です。比重は「同体積の水(4℃)との質量比」で単位はありません。密度と比重は値がほぼ同じですが、意味が異なります。
問25 正解:(4)2CO + O₂ → 2CO₂
化学反応式は左辺と右辺で各原子の数が一致する必要があります。一酸化炭素の燃焼では、CO 2分子とO₂ 1分子が反応してCO₂ 2分子が生じます。
第3科目:危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法
性質・消火の解説について
ここでは試験上の代表的な性質を解説しています。実物の保管、漏えい、火災対応へそのまま転用せず、製品SDS、設備の適応表示、施設の緊急時手順、消防機関の指示を優先してください。
問26 正解:(3)空気より重く、低所やくぼみに滞留しやすいものが多い
乙4で扱う代表的な第4類危険物の可燃性蒸気には、空気より重く低所やくぼみに滞留しやすいものが多くあります。実務では物質名、温度、蒸気密度、換気条件を製品SDSと設備基準で確認します。
問27 正解:(2)燃焼範囲が4.0〜60%と非常に広い
アセトアルデヒドの燃焼範囲は代表値で約4.0〜60 vol%と広く、特殊引火物に分類されます。物性値は資料や測定条件で差があるため、実務では使用製品のSDSを確認してください。
問28 正解:(4)ベンゼンは第1石油類(非水溶性)で、発がん性が確認されている
ベンゼンとトルエンはいずれも第1石油類(非水溶性)です。ベンゼンには発がん性が確認されていますが、トルエンにも有害性があります。「どちらが安全か」と単純化せず、物質ごとのSDSと法令上の管理基準を確認してください。
問29 正解:(1)引火点は40℃以上である
灯油は引火点40℃以上の第2石油類(非水溶性)で、指定数量は1,000Lです。引火点がガソリンより高くても可燃性液体であり、加熱、霧化、可燃性蒸気、点火源の条件を確認します。「常温なら安全」とは判断しません。
問30 正解:(3)キシレンは水に溶けない
キシレンは第2石油類の非水溶性液体です。酢酸は水溶性第2石油類の代表例ですが、水溶性物質が酢酸だけという意味ではありません。物質名と法令上の水溶性区分を組み合わせて確認してください。
問31 正解:(2)水より重い
ニトロベンゼンは第3石油類で、水より重い液体です。外観やにおいは純度・濃度などで変わり、有害なため、においを確かめる目的で近づいたり嗅いだりしないでください。物性は製品SDSで確認します。
問32 正解:(4)引火点は200℃以上250℃未満である
第4石油類(ギヤー油、シリンダー油等)は引火点が200℃以上250℃未満の液体です。引火点が非常に高いため、常温では引火の危険は小さいですが、加熱状態では注意が必要です。
問33 正解:(3)炭素数が1〜3の飽和一価アルコール
消防法でいうアルコール類は「炭素数1〜3の飽和一価アルコール」です。n-ブタノール(炭素数4)はアルコール類ではなく第2石油類に分類されます。
問34 正解:(1)二硫化炭素・グリセリン・酢酸・ニトロベンゼン・クロロベンゼン
選択肢(1)の物質は水より重い代表例です。比重は温度・濃度・純度などの条件で変わるため、数値は問題文やSDSの条件と合わせて扱います。二硫化炭素は特殊引火物で、水に溶けにくく水より重い性質を試験上の代表例として確認します。
問35 正解:(2)対象物質と設備の適応が確認された場合、霧状水が冷却等に用いられることがある
第4類という類別だけで水系消火剤の可否を一律に決めることはできません。棒状注水で燃焼液を拡散させる危険がある一方、霧状水や泡などの適応は、物質、水溶性、火災規模、設備基準で異なります。実火災では避難・119番通報を優先し、施設の消火計画と消防機関の指示に従ってください。
採点後の見直し
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