給油取扱所と販売取扱所を「作業」で区別する
このページは、給油取扱所・販売取扱所の基準を確認する4択のオリジナル問題です。公式過去問題の転載ではありません。
給油取扱所は固定給油設備から自動車等の燃料タンクへ直接給油する施設、販売取扱所は容器に収納された危険物を店舗で販売する施設です。「ガソリンスタンドと危険物を売る店」というイメージだけでなく、給油空地、タンク、建築物用途、セルフ式の監視・制御、販売数量の境界を条文の条件と一緒に確認します。
現行法令と公式問題で確認する
施設の定義は危険物の規制に関する政令 第3条、給油取扱所の基準は同第17条、販売取扱所は同第18条です。建築物用途、セルフ式の設備・取扱いは危険物の規制に関する規則 第25条の4・第28条の2の5・第40条の3の10などで確認できます。出題の目安は消防試験研究センターの公開問題を参照してください。
この記事は一般的な屋外給油取扱所と販売取扱所を試験学習向けに整理しています。屋内・航空機・船舶・鉄道・自家用、ガス・水素設備併設、エタノール含有燃料などには特例があります。実務では許可内容、最新法令・告示、設備仕様、所轄消防の指導を確認してください。
| 施設 | 中心となる作業 | 代表的な基準 | 境界 |
|---|---|---|---|
| 給油取扱所 | 固定給油設備から自動車等へ直接給油 | 給油空地10m×6m、タンク・ホース・建築物、監視・制御 | 専用タンクは地下が基本だが、限定的な簡易タンク例外がある |
| 第一種販売取扱所 | 容器入り危険物を店舗販売 | 建築物の1階、壁は準耐火構造が基本 | 指定数量の倍数15以下 |
| 第二種販売取扱所 | 容器入り危険物を店舗販売 | 壁・柱・床・はりを耐火構造など、第一種より強化 | 15を超え40以下 |
ミニテスト10問
問1
給油取扱所と販売取扱所の区別として、正しいものはどれか。
(1)給油取扱所は容器入り危険物だけを店舗販売する
(2)販売取扱所は固定給油設備から自動車へ直接給油する
(3)給油取扱所は自動車等へ直接給油し、販売取扱所は容器入り危険物を店舗販売する
(4)両者は法令上まったく同じ施設である
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正解:(3)給油取扱所は自動車等へ直接給油し、販売取扱所は容器入り危険物を店舗販売する
危険物政令第3条の施設区分です。給油取扱所では灯油・軽油の詰替え等を行う場合もありますが、中心は固定給油設備による自動車等への直接給油です。販売取扱所は容器に収納された危険物を店舗で販売します。
問2
一般的な給油取扱所の給油空地の基本寸法はどれか。
(1)間口6m以上・奥行10m以上
(2)間口10m以上・奥行6m以上
(3)間口5m以上・奥行5m以上
(4)間口15m以上・奥行10m以上
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正解:(2)間口10m以上・奥行6m以上
危険物政令第17条第1項第2号の基本数値です。ホース機器の周囲に、自動車等へ直接給油し、給油を受ける車両が出入りするための給油空地を保有します。10と6の向きを逆にしないでください。
問3
給油取扱所に固定注油設備を設ける場合の注油空地について、正しいものはどれか。
(1)給油空地と同じ場所に重ねて設ける
(2)灯油・軽油を容器へ詰め替える等のため、給油空地以外の場所に設ける
(3)ガソリンだけを容器へ詰め替えるために設ける
(4)舗装や流出防止措置は不要
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正解:(2)灯油・軽油を容器へ詰め替える等のため、給油空地以外の場所に設ける
固定注油設備は、灯油・軽油を容器へ詰め替え、または所定の車両固定タンクへ注入する設備です。注油空地は給油空地以外の場所に設けます。両空地とも、危険物が浸透しない舗装と、滞留・流出を防ぐ措置が必要です。
問4
給油取扱所に設ける危険物タンクについて、正しいものはどれか。
(1)すべて例外なく地盤面下に設ける
(2)専用タンク等は地下が基本だが、防火地域・準防火地域以外では600L以下の簡易タンクを同一品質ごとに1個、合計3個まで地上に設けられる
(3)屋上に10,000Lの簡易タンクを自由に置ける
(4)専用タンクの容量は一律600L以下
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正解:(2)専用タンク等は地下が基本だが、防火地域・準防火地域以外では600L以下の簡易タンクを同一品質ごとに1個、合計3個まで地上に設けられる
危険物政令第17条第1項第7号の本文とただし書です。固定給油設備等に接続する専用タンクや廃油タンク等は地盤面下が基本です。一方、地域・容量・品質・基数を限定した地上簡易タンクの例外があります。
問5
非懸垂式の固定給油設備・固定注油設備のホースについて、基本となる上限はどれか。
(1)全長2m以下
(2)全長3m以下
(3)全長5m以下
(4)長さの上限はない
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正解:(3)全長5m以下
危険物政令第17条第1項第10号では、先端に弁を設けた全長5m以下の給油・注油ホースと、先端に蓄積する静電気を有効に除去する装置を求めています。懸垂式のホース長は規則で別に定めるため、すべての方式を無条件に5mとしません。
問6
給油取扱所に設けられる建築物の用途について、正しいものはどれか。
(1)住居は種類・居住者を問わず一律禁止
(2)建築物の用途制限はない
(3)所有者・管理者・占有者が居住する住居は、規則が認める用途の一つ
(4)給油作業場を設けることはできない
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正解:(3)所有者・管理者・占有者が居住する住居は、規則が認める用途の一つ
規則第25条の4は、給油・詰替え作業場、事務所、点検整備・洗浄作業場などとともに、給油取扱所の所有者・管理者・占有者が居住する住居を列挙しています。ただし、誰の住居でも自由に設けられる意味ではなく、位置・区画・床面積・構造などの条件も確認します。
問7
一般的な給油取扱所の周囲に設ける塀・壁について、正しいものはどれか。
(1)自動車等の出入りする側を除き、高さ2m以上のものを設ける
(2)全面を高さ0.5mの木製塀で囲う
(3)周囲の塀・壁は一切不要
(4)自動車等の出入りする側だけを閉鎖する
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正解:(1)自動車等の出入りする側を除き、高さ2m以上のものを設ける
危険物政令第17条第1項第19号の基本です。火災による被害の拡大を防ぐため、耐火構造または不燃材料で造られた所定の塀・壁を設けます。隣接建築物の状況などによる細目は規則も確認してください。
問8
セルフ式給油取扱所の考え方として、最も適切なものはどれか。
(1)顧客が無条件で自由に設備を操作する
(2)監視・制御・必要な指示を行い、非常時には危険物の供給を停止できるようにする
(3)異常時でも供給を止めてはならない
(4)顧客用でない固定給油設備を自由に使わせる
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正解:(2)監視・制御・必要な指示を行い、非常時には危険物の供給を停止できるようにする
規則第40条の3の10は、顧客の給油作業等の監視・制御、必要な指示、非常時の一斉停止などを定めています。条件付自動制御装置を使う場合の規定もあるため、「固定監視室での目視だけ」「機械だけの完全無人」の二択に単純化しません。
問9
販売取扱所の指定数量倍数による区分として、正しいものはどれか。
(1)第一種は15未満、第二種は15以上40未満
(2)第一種は15以下、第二種は15を超え40以下
(3)第一種は40以下、第二種は40を超えるすべて
(4)どちらも数量区分は同じ
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正解:(2)第一種は15以下、第二種は15を超え40以下
危険物政令第3条の境界です。15倍は第一種に含まれ、40倍は第二種に含まれます。40倍を超えるものは販売取扱所の定義に入りません。
問10
販売取扱所に危険物を配合する室を設ける場合、その床面積の基準はどれか。
(1)1m²以上3m²以下
(2)3m²以上6m²以下
(3)6m²以上10m²以下
(4)10m²以上で上限なし
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正解:(3)6m²以上10m²以下
危険物政令第18条第1項第9号の基準です。配合室には、壁による区画、危険物が浸透しない床、傾斜・貯留設備、自動閉鎖の特定防火設備、0.1m以上のしきい、排出設備なども求められます。
採点後は「直接給油・注油・店舗販売」を分ける
- 直接給油:固定給油設備、自動車等の燃料タンク、給油空地10m×6m
- 注油・詰替え:灯油・軽油、固定注油設備、給油空地とは別の注油空地
- セルフ式:顧客用設備、監視・制御・指示、非常時の停止
- 店舗販売:容器入り危険物、第一種15倍以下、第二種15倍超40倍以下
「給油取扱所のタンクは地下」「給油取扱所に住居は置けない」と短く覚えると、ただし書や用途の限定を落とします。原則を答える問題か、例外を含めて正しい記述を選ぶ問題かを確認してください。
給油・容器詰替えは施設の表示と係員の指示に従う
セルフ式でも、エンジン停止、火気厳禁、静電気除去、油種・容器の確認など施設の表示と係員の指示を守ってください。漏えい、誤給油、発煙、火災が起きた場合は給油を続けず、設備の非常停止案内と係員の指示に従い、安全確保・避難・119番通報を優先してください。
採点後の復習順
- 給油取扱所・販売取扱所の解説で施設の定義と基準を読み直す
- 製造所・貯蔵所・取扱所の区分で4種類の取扱所を確認する
- タンク貯蔵所4種で地下タンクと簡易タンクの基準を比較する
- 製造所の構造・設備ミニテストへ進む
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