ミニテスト

危険物試験のひっかけ問題ミニテスト10問|許可・仮使用・指定数量

ひっかけは「似た言葉」より適用条件を読む

このページは、危険物取扱者試験で取り違えやすい法令・物化・性質を確認する4択のオリジナル問題10問です。公式過去問題の転載ではありません。

「仮」「3年」「水溶性」のような単語だけで答えを決めると、対象や例外を落とします。各問では、対象・権限者・期限・例外のどこが入れ替わっているかを確認してください。

現行法令と公式案内で確認する

設置許可、指定数量、仮使用・仮貯蔵、資格者、運搬・移送はe-Gov法令検索の消防法、指定数量と第4類の水溶性区分は危険物の規制に関する政令、定期点検は危険物の規制に関する規則で確認できます。

甲種・乙種・丙種の取扱いと立会いの範囲は消防試験研究センターの受験案内を参照しています。法令は改正されることがあるため、実務と受験手続では最新資料を確認してください。

ミニテスト10問

問1

製造所等を新たに設置しようとするときの手続として、正しいものはどれか。

(1)市町村長等へ届け出る
(2)所轄消防長または消防署長の許可を受ける
(3)市町村長等の許可を受ける
(4)危険物取扱者の承認だけを受ける

正解:(3)市町村長等の許可を受ける

消防法第11条第1項です。設置・変更は「届出」ではなく許可です。ここでいう市町村長等は市町村長だけの意味ではなく、施設区分や設置区域に応じて都道府県知事または総務大臣となる場合もあります。

問2

指定数量と貯蔵・取扱いの規制について、正しいものはどれか。

(1)指定数量を超えたときだけ国の規制対象になる
(2)指定数量以上は原則として製造所等以外で貯蔵・取扱いできず、指定数量未満にも市町村条例の基準がある
(3)指定数量未満ならどの場所でも自由に貯蔵できる
(4)ちょうど指定数量なら指定数量未満として扱う

正解:(2)指定数量以上は原則として製造所等以外で貯蔵・取扱いできず、指定数量未満にも市町村条例の基準がある

消防法第10条第1項の境界は「指定数量以上」で、ちょうどの数量も含みます。指定数量未満の危険物等にも、第9条の4に基づく市町村条例の貯蔵・取扱い基準があります。10日以内の仮貯蔵・仮取扱いは別の承認制度です。

問3

変更工事中の「仮使用」と、製造所等以外での「仮貯蔵・仮取扱い」の違いとして、正しいものはどれか。

(1)仮使用は市町村長等の承認を受けて変更工事部分以外を使う制度で、法定の一律10日ではない
(2)仮使用は所轄消防長の承認で10日以内に限る
(3)仮貯蔵は市町村長等の許可で期間制限がない
(4)両者は名称が違うだけで同じ制度である

正解:(1)仮使用は市町村長等の承認を受けて変更工事部分以外を使う制度で、法定の一律10日ではない

仮使用は消防法第11条第5項ただし書に基づき、市町村長等の承認を受けて変更工事に係る部分以外を使う制度です。仮貯蔵・仮取扱いは第10条第1項ただし書に基づき、所轄消防長または消防署長の承認を受ける10日以内の制度です。「仮=消防長・10日」と一括暗記しません。

問4

保安距離と保有空地の説明として、正しいものはどれか。

(1)保安距離は製造所等の周囲の空地、保有空地は保安対象物までの距離である
(2)保安距離は一定の保安対象物までの距離、保有空地は製造所等の周囲に確保する空地である
(3)どの製造所等にも同じ距離と同じ幅が必要である
(4)両者は同じ基準の別名である

正解:(2)保安距離は一定の保安対象物までの距離、保有空地は製造所等の周囲に確保する空地である

対象物まで測るのが保安距離、施設の周囲へ確保するのが保有空地です。ただし、必要となる施設、対象物、距離・幅、例外は施設区分や指定数量の倍数などで異なります。「すべての製造所等へ一律」と広げないことがポイントです。

問5

引火点と発火点(自然発火温度)の説明として、正しいものはどれか。

(1)引火点は火源を近づけたときに引火する最低温度、発火点は火源なしで発火する温度である
(2)引火点は火源なしで発火する温度、発火点は火源で引火する最低温度である
(3)二つは同じ測定値の別名である
(4)引火点があれば物質名や測定条件を確認しなくてよい

正解:(1)引火点は火源を近づけたときに引火する最低温度、発火点は火源なしで発火する温度である

定義の入替えに注意します。物性値は物質、純度、製品組成、測定方法などで差が出るため、試験では問題文の条件、実物では対象製品の最新版SDSを確認してください。

問6

丙種危険物取扱者免状でできることとして、正しいものはどれか。

(1)第4類すべての取扱いと立会い
(2)第4類のうち指定された危険物の取扱いと定期点検。ただし無資格者の取扱いへの立会いはできない
(3)第1類〜第6類すべての取扱い
(4)無資格者の取扱いへの立会いだけ

正解:(2)第4類のうち指定された危険物の取扱いと定期点検。ただし無資格者の取扱いへの立会いはできない

消防試験研究センターの公式案内では、丙種はガソリン、灯油、軽油、重油など指定された危険物の取扱いと定期点検ができます。甲種・乙種と異なり、無資格者の取扱作業への立会いはできません。

問7

製造所等の定期点検について、正しいものはどれか。

(1)すべての製造所等が対象で、記録は必ず一律3年保存
(2)対象施設では原則1年に1回以上点検して記録するが、点検周期や記録保存期間には例外がある
(3)3年に1回点検すれば記録は不要
(4)危険物取扱者免状を持つ者以外は一切点検できない

正解:(2)対象施設では原則1年に1回以上点検して記録するが、点検周期や記録保存期間には例外がある

消防法第14条の3の2と危険物規則第62条の4〜第62条の8で確認します。通常の点検記録は3年保存が基本ですが、移動貯蔵タンクの漏れ点検などには長期保存の区分があります。「点検頻度」と「記録保存期間」を同じ3年にしません。

問8

危険物の運搬と移送の区別として、正しいものはどれか。

(1)移動タンク貯蔵所で運ぶのが移送、容器を車両などで運ぶのが運搬
(2)車両を使えばすべて移送
(3)タンクローリーも容器入りトラックもすべて運搬
(4)消防法では両者を区別しない

正解:(1)移動タンク貯蔵所で運ぶのが移送、容器を車両などで運ぶのが運搬

運搬は消防法第16条、移動タンク貯蔵所による移送は第16条の2で別に規定されています。移送では危険物取扱者の乗車・免状携帯などが必要です。運搬にも容器・積載・混載・標識等の基準があります。

問9

第4類の水溶性区分と指定数量について、正しいものはどれか。

(1)第4類はすべて、水溶性なら非水溶性の2倍になる
(2)政令別表第三で水溶性・非水溶性の指定数量が分かれるのは第一〜第三石油類である
(3)特殊引火物にも水溶性50L・非水溶性25Lの区分がある
(4)アルコール類は水溶性400L・非水溶性200Lに分かれる

正解:(2)政令別表第三で水溶性・非水溶性の指定数量が分かれるのは第一〜第三石油類である

第一石油類は200L/400L、第二石油類は1,000L/2,000L、第三石油類は2,000L/4,000Lです。特殊引火物50L、アルコール類400L、第四石油類6,000L、動植物油類10,000Lには、別表第三上の水溶性別の値はありません。

問10

第1類と第6類の性質を横断して整理した説明として、適切なものはどれか。

(1)第1類は酸化性固体、第6類は酸化性液体で、一般に他の可燃物の燃焼を促進し得る
(2)第1類と第6類はすべて自ら同じように燃える
(3)第1類と第6類の全物質が分子内に酸素を含み、消火方法も同じである
(4)第1類と第6類は状態も指定数量も同じである

正解:(1)第1類は酸化性固体、第6類は酸化性液体で、一般に他の可燃物の燃焼を促進し得る

第1類は酸化性固体、第6類は酸化性液体です。一般に自らは燃焼しなくても、可燃物の燃焼を促進し得ます。ただし、全物質が分子内に酸素を含むとは限らず、消火・保管方法も物質名、濃度、製品SDS、設備条件から確認します。

採点後は「何が入れ替わったか」を記録する

  • 手続:許可・届出・承認を区別する
  • 権限者:市町村長等と所轄消防長・消防署長を区別する
  • 対象:指定数量以上・未満、対象施設、第一〜第三石油類を確認する
  • 期限・保存:10日、1年、3年を制度名と組み合わせる
  • 性質:法令分類と製品別の物性・SDSを分ける

短い語呂合わせは最後の確認には便利ですが、適用対象や例外を落とすと逆に誤答しやすくなります。間違えた問は、解説にある条文と関連ページで条件まで見直してください。

試験用の整理を実物の取扱いへ直結させない

施設の許可・届出、危険物の分類、保管・消火は個別条件で変わります。実務では最新法令、許可図書、製品SDS、施設手順、所轄消防の案内を確認し、火災・漏えい時は安全確保・退避・119番通報を優先してください。

採点後の復習順

  1. 乙4試験で間違えやすい20項目で背景を確認する
  2. 許可・届出・承認・認可設置許可・完成検査・仮使用で手続を整理する
  3. 予防規程・定期点検で点検周期と保存期間を確認する
  4. 第4類の石油類分類ミニテストで水溶性区分を復習する

資格太郎

この記事を書いた人

「危険物取扱者への道」運営者。危険物取扱者試験を独学で学習している受験生です。免状は保有していないため、記載する内容は消防法・危険物の規制に関する政令および規則の条文(e-Gov法令検索)と、消防試験研究センターの公開情報で必ず確認してから公開しています。

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