ミニテスト

第三・第四石油類・動植物油類ミニテスト10問|分類と自然発火

引火点が高くても「安全」ではない

このページは、第三石油類・第四石油類・動植物油類を確認する4択のオリジナル問題10問です。公式過去問題の転載ではありません。

この3区分は引火点が比較的高い一方、加熱、油ミスト、酸化発熱、製品の組成差などを見落とせません。法令上の品名・指定数量と、実際の製品SDS・保管状態を分けて確認しましょう。

法令・製品SDS・消防研究の確認先

第三石油類・第四石油類・動植物油類の定義はe-Gov法令検索の消防法 別表第一、指定数量は危険物の規制に関する政令 別表第三、動植物油類の貯蔵保管による除外は危険物の規制に関する規則 第1条の3第7項を参照しています。

製品差の例はENEOS「A重油一般品」SDS、多価アルコールの例は厚生労働省のエチレングリコールのモデルSDSで確認しました。

油が付着した布類の蓄熱発火は、消防研究センターの「植物油の蓄熱による自然発火危険性について」を参照しています。

ミニテスト10問

問1

消防法別表第一の第三石油類について、正しい説明はどれか。

(1)1気圧で引火点70℃以上200℃未満のものを基本とし、省令による除外がある
(2)引火点21℃以上70℃未満のもの
(3)引火点200℃以上250℃未満のもの
(4)動植物から抽出した油だけをいう

正解:(1)1気圧で引火点70℃以上200℃未満のものを基本とし、省令による除外がある

消防法は重油・クレオソート油を例示し、引火点70℃以上200℃未満を第三石油類の基本範囲としています。第三・第四石油類は、1気圧・20℃で液状であるという引火性液体の条件にも注意します。

問2

第三石油類の指定数量の組合せとして、正しいものはどれか。

(1)非水溶性2,000L・水溶性4,000L
(2)非水溶性200L・水溶性400L
(3)非水溶性1,000L・水溶性2,000L
(4)水溶性・非水溶性とも6,000L

正解:(1)非水溶性2,000L・水溶性4,000L

危険物政令別表第三で、第三石油類は非水溶性液体2,000L、水溶性液体4,000Lです。製品名だけでなく、SDSや試験結果に示された水溶性区分を確認して倍数計算します。

問3

A重油の分類を確認する方法として、最も適切なものはどれか。

(1)A・B・Cという呼称だけで決めず、対象製品の最新SDSにある消防法分類と引火点を確認する
(2)A重油は名称だけで必ず第二石油類と決める
(3)色が薄ければ消防法上の危険物ではない
(4)粘度だけで第一〜第四石油類を決める

正解:(1)A・B・Cという呼称だけで決めず、対象製品の最新SDSにある消防法分類と引火点を確認する

石油製品は組成や規格があり、呼称だけで消防法分類を決めません。例としてENEOS「A重油一般品」のSDSは消防法上の第三石油類と記載しています。試験では問題文、実務では実際に扱う製品のSDSを使います。

問4

エチレングリコールについて、公的モデルSDSに沿う説明はどれか。

(1)引火点111℃・水と混和し、多価アルコールなので法令上のアルコール類とは区別する
(2)引火点13℃で一価アルコールである
(3)水に不溶で、蒸気は空気より軽い
(4)飲用できる不凍液成分である

正解:(1)引火点111℃・水と混和し、多価アルコールなので法令上のアルコール類とは区別する

モデルSDSは引火点111℃(密閉式)、水との混和、相対密度1.1を示します。エチレングリコールは2価アルコールなので、消防法上の飽和一価アルコールを対象とするアルコール類には入りません。純物質の性状から第三石油類の水溶性液体として整理します。

問5

消防法別表第一の第四石油類について、正しい説明はどれか。

(1)1気圧で引火点200℃以上250℃未満のものを基本とし、省令による除外がある
(2)引火点70℃以上200℃未満のもの
(3)引火点250℃以上のすべての液体
(4)水溶性液体だけをいう

正解:(1)1気圧で引火点200℃以上250℃未満のものを基本とし、省令による除外がある

消防法はギヤー油・シリンダー油を例示しています。引火点が高いことは、加熱時、噴霧・ミスト化、火災時の危険がないという意味ではありません。対象製品のSDSと設備条件を確認します。

問6

第四石油類の指定数量として、正しいものはどれか。

(1)2,000L
(2)4,000L
(3)6,000L
(4)10,000L

正解:(3)6,000L

危険物政令別表第三で、第四石油類の指定数量は6,000Lです。第三石油類のような水溶性・非水溶性による二つの指定数量はありません。

問7

消防法別表第一の動植物油類について、正しい説明はどれか。

(1)動物の脂肉等または植物の種子・果肉から抽出され、1気圧で引火点250℃未満のものを基本とし、所定の貯蔵保管品は除かれる
(2)食用油はすべて条件なしで危険物から除外される
(3)引火点250℃以上の鉱物油だけをいう
(4)ヨウ素価が130以上の油だけをいう

正解:(1)動物の脂肉等または植物の種子・果肉から抽出され、1気圧で引火点250℃未満のものを基本とし、所定の貯蔵保管品は除かれる

動植物油類は由来と引火点で定義され、規則第1条の3第7項に沿ったタンクまたは容器で貯蔵保管されているものには除外があります。「食用」「未開封」という言葉だけで除外を判断せず、容器構造・収納・表示などの条件を確認します。

問8

動植物油類の指定数量として、正しいものはどれか。

(1)2,000L
(2)4,000L
(3)6,000L
(4)10,000L

正解:(4)10,000L

危険物政令別表第三で、動植物油類の指定数量は10,000Lです。ただし、そもそも規則所定の貯蔵保管による品名除外に該当するかを先に確認します。

問9

植物油のヨウ素価と自然発火危険性について、適切な説明はどれか。

(1)ヨウ素価は二重結合の多さの指標で危険性推定に使えるが、付着量・空気との接触面積・放熱条件なども確認する
(2)ヨウ素価だけで、どの保管状態でも発火時刻を決められる
(3)ヨウ素価は油の引火点と同じ意味である
(4)ヨウ素価が低ければ油が付着した布を積み重ねても安全である

正解:(1)ヨウ素価は二重結合の多さの指標で危険性推定に使えるが、付着量・空気との接触面積・放熱条件なども確認する

消防研究センターは、ヨウ素価を基に植物油の自然発火危険性をある程度推測できると説明しています。一方、布などへ染み込んで表面積が増えること、量、金属成分、放熱しにくい堆積状態なども発熱・蓄熱へ影響します。

問10

植物油が付着したタオル等で起こる蓄熱発火の説明として、正しいものはどれか。

(1)酸化発熱が放熱を上回る状態が続くと温度が上がり、発火へ至ることがある
(2)油が蒸発するだけで、酸化は関係しない
(3)水素ガスが必ず発生して着火する
(4)引火点が高い油では蓄熱発火は起こらない

正解:(1)酸化発熱が放熱を上回る状態が続くと温度が上がり、発火へ至ることがある

植物油が染み込んだ布類では、空気との接触面積が大きくなり、酸化熱が逃げにくい状態で蓄積すると発火へ至ることがあります。廃棄・保管は製品表示、施設手順、自治体・消防の案内に従い、油の付着した布類を自己判断で積み置きしません。

採点後は「区分」と「実際の危険」を分ける

  • 第三石油類:引火点70℃以上200℃未満。指定数量は非水溶性2,000L・水溶性4,000L
  • 第四石油類:引火点200℃以上250℃未満。指定数量6,000L
  • 動植物油類:由来・引火点・貯蔵保管条件を確認。指定数量10,000L
  • 蓄熱発火:ヨウ素価だけでなく、付着状態、空気接触、量、放熱条件を見る

高引火点の油にも火災・ばく露対策が必要

引火点が高い油でも、加熱、ミスト化、油が付着した布類の堆積、酸化剤との接触などで危険が増します。油火災へ水をかけたり、発熱した布類を素手で広げたりせず、退避・119番通報と施設の緊急手順を優先してください。

採点後の復習順

  1. 第三石油類で代表物質と水溶性区分を確認する
  2. 第四石油類と動植物油類で法令定義と蓄熱発火を確認する
  3. 指定数量一覧で2,000・4,000・6,000・10,000Lを整理する
  4. 危険物の消火方法ミニテストで類別だけに頼らない確認を行う

資格太郎

この記事を書いた人

「危険物取扱者への道」運営者。危険物取扱者試験を独学で学習している受験生です。免状は保有していないため、記載する内容は消防法・危険物の規制に関する政令および規則の条文(e-Gov法令検索)と、消防試験研究センターの公開情報で必ず確認してから公開しています。

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