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アルコール類・第二石油類ミニテスト10問|法令分類とSDS

アルコール類と第二石油類は「化学名」だけで決めない

このページは、アルコール類と第二石油類を確認する4択のオリジナル問題10問です。公式過去問題の転載ではありません。

消防法上の「アルコール類」は、日常語や有機化学のアルコール全般とは範囲が異なります。また、第二石油類は引火点だけでなく、法令上の除外、水溶性区分、実際の製品組成も確認が必要です。物質名だけの一律暗記ではなく、法令定義と製品SDSを分けて読みましょう。

法令と公的モデルSDSの確認先

品名の定義はe-Gov法令検索の消防法 別表第一、アルコール類・第二石油類の除外は危険物の規制に関する規則 第1条の3、指定数量は危険物の規制に関する政令 別表第三を参照しています。

物性と危険有害性は、厚生労働省「職場のあんぜんサイト」のメタノールエタノール1-ブタノール酢酸スチレンキシレンのモデルSDSで確認しました。

ミニテスト10問

問1

消防法別表第一の「アルコール類」の説明として、正しいものはどれか。

(1)炭素数1〜3の飽和一価アルコール(変性アルコールを含む)で、省令による除外がある
(2)ヒドロキシ基を持つ有機化合物はすべて該当する
(3)炭素数4以上の一価アルコールだけが該当する
(4)水に溶ける液体はすべて該当する

正解:(1)炭素数1〜3の飽和一価アルコール(変性アルコールを含む)で、省令による除外がある

消防法のアルコール類は炭素数1〜3の飽和一価アルコールです。規則第1条の3は、その含有量が60%未満の水溶液などを品名から除外しています。「60%以上なら必ず該当」と一文だけで判断せず、組成と除外条件を確認します。

問2

アルコール類の指定数量として、正しいものはどれか。

(1)200L
(2)400L
(3)1,000L
(4)2,000L

正解:(2)400L

危険物政令別表第三で、アルコール類の指定数量は400Lです。濃度や組成により法令上のアルコール類から除外される製品もあるため、数量計算の前に品名への該当を確認します。

問3

メタノールの危険有害性について、適切な説明はどれか。

(1)飲用でき、エタノールと同じ安全性である
(2)飲み込み・吸入・ばく露に注意し、視覚器や中枢神経系への重大な影響がある
(3)引火性はなく、火気管理は不要である
(4)においだけで安全な濃度を判断できる

正解:(2)飲み込み・吸入・ばく露に注意し、視覚器や中枢神経系への重大な影響がある

厚生労働省のモデルSDSは、引火性に加え、単回・反復ばく露による視覚器や中枢神経系などへの障害を示しています。メタノールとエタノールを「どちらもアルコール」として同じ安全性で扱ってはいけません。

問4

高濃度エタノールの法令分類を考えるとき、正しい説明はどれか。

(1)モデルSDSの引火点が13℃でも、法令上のアルコール類の定義を先に確認する
(2)引火点21℃未満なので必ず第一石油類である
(3)水と混和するので消防法上の危険物ではない
(4)飲用用途なら火気管理は不要である

正解:(1)モデルSDSの引火点が13℃でも、法令上のアルコール類の定義を先に確認する

エタノールのモデルSDSは引火点13℃(密閉式)を示しますが、消防法にはアルコール類という独立した品名があります。品名定義と省令の除外を先に確認し、引火点だけで第一石油類へ振り分けません。

問5

1-ブタノールについて、確実にいえるものはどれか。

(1)炭素数4なので、消防法別表第一のアルコール類の炭素数条件から外れる
(2)ヒドロキシ基があるため必ずアルコール類である
(3)水へ完全に混和する
(4)引火点は200℃以上である

正解:(1)炭素数4なので、消防法別表第一のアルコール類の炭素数条件から外れる

1-ブタノールは化学的には一価アルコールですが、炭素数4なので消防法上のアルコール類ではありません。モデルSDSでは引火点29℃または35℃(密閉式)、水への溶解度77g/L(20℃)が示されます。実製品の石油類区分は製品SDSで確認します。

問6

消防法別表第一の第二石油類について、正しい説明はどれか。

(1)灯油・軽油その他、1気圧で引火点21℃以上70℃未満のものを基本とし、省令による除外がある
(2)引火点70℃以上200℃未満のもの
(3)炭素数4以上のアルコールを無条件ですべて含む
(4)水溶性液体だけをいう

正解:(1)灯油・軽油その他、1気圧で引火点21℃以上70℃未満のものを基本とし、省令による除外がある

消防法は灯油・軽油を例示し、引火点21℃以上70℃未満を第二石油類の基本範囲としています。ただし規則第1条の3には組成等による除外があるため、引火点だけで全製品を一律に判定しません。

問7

灯油・軽油の物性値の扱いとして、適切なものはどれか。

(1)どちらも第二石油類の例示物質だが、混合物なので対象製品のSDSを確認する
(2)すべての灯油・軽油で引火点・色・組成が完全に同じ
(3)灯油は法令上必ず水溶性液体である
(4)軽油は引火点が21℃未満なので第一石油類である

正解:(1)どちらも第二石油類の例示物質だが、混合物なので対象製品のSDSを確認する

灯油・軽油は消防法に例示されていますが、石油留分を含む製品です。試験では問題文の条件を使い、実務では供給者の最新SDSにある消防法分類、引火点、組成、消火剤、健康有害性を確認します。

問8

純度の高い酢酸について、公的モデルSDSに沿う説明はどれか。

(1)引火点39℃・水と混和・蒸気密度約2.07で、腐食性にも注意する
(2)蒸気は空気より軽く、皮膚腐食性はない
(3)引火点は200℃以上である
(4)水と反応しないため保護具は不要である

正解:(1)引火点39℃・水と混和・蒸気密度約2.07で、腐食性にも注意する

酢酸のモデルSDSは、凝固点16.7℃、引火点39℃、水との混和、蒸気密度2.07を示します。第二石油類の水溶性液体としての整理だけでなく、重篤な皮膚の薬傷・眼損傷などの危険有害性も確認します。

問9

スチレンの取扱いについて、公的モデルSDSに沿う説明はどれか。

(1)引火点31℃で、加温・光・酸化剤・酸素・過酸化物の影響下で重合することがある
(2)水に完全に混和し、重合しない
(3)蒸気は空気より軽い
(4)加熱すれば必ず安定する

正解:(1)引火点31℃で、加温・光・酸化剤・酸素・過酸化物の影響下で重合することがある

モデルSDSは引火点31℃、水への溶解度0.03g/100mL、相対ガス密度3.6を示し、条件により重合して火災・爆発の危険が生じるとしています。製品の安定剤や保管条件も、その製品のSDSで確認します。

問10

キシレンのモデルSDSに示された引火点25℃(密閉式)から判断できるものはどれか。

(1)第二石油類の引火点範囲に入る
(2)第一石油類の引火点範囲に入る
(3)第三石油類の引火点範囲に入る
(4)引火性液体ではない

正解:(1)第二石油類の引火点範囲に入る

25℃は21℃以上70℃未満なので第二石油類の範囲です。旧本文の「引火点の低い異性体を基準に第一石油類とする」という説明は誤りでした。実際のキシレン製品は異性体組成等が異なるため、最終的には製品SDSの消防法分類を確認します。

採点後は「品名→除外→水溶性→指定数量」の順で確認する

  • アルコール類:炭素数1〜3の飽和一価アルコール。省令の除外条件も確認
  • 第二石油類:引火点21℃以上70℃未満を基本に、組成による除外を確認
  • 製品差:灯油・軽油・キシレンなどは、対象製品のSDSに戻る
  • 危険有害性:消防法分類だけで、毒性・腐食性・重合性まで判断しない

におい・点火・混合で物性を確かめない

容器を開けてにおいをかぐ、火を近づける、加熱する、別の薬品と混ぜるといった確認は危険です。漏えい、異臭、発熱、容器の膨張などがあれば近づかず、安全確保・退避・119番通報と施設の緊急手順を優先してください。

採点後の復習順

  1. アルコール類で法令定義と代表物質を確認する
  2. 第二石油類で水溶性区分と指定数量を確認する
  3. 引火点・発火点・燃焼範囲ミニテストで物性用語を整理する
  4. 第三石油類〜動植物油類ミニテストへ進む

資格太郎

この記事を書いた人

「危険物取扱者への道」運営者。危険物取扱者試験を独学で学習している受験生です。免状は保有していないため、記載する内容は消防法・危険物の規制に関する政令および規則の条文(e-Gov法令検索)と、消防試験研究センターの公開情報で必ず確認してから公開しています。

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