運搬・移送・貯蔵を10問で区別する
このページは、危険物の運搬・移送・貯蔵を確認する4択のオリジナル問題です。公式過去問題の転載ではありません。
運搬は容器・積載・運搬方法、移送は移動タンク貯蔵所で運ぶときの資格者乗車と運行、貯蔵は製造所等での保管基準が中心です。似た用語でも、根拠条文と数値・例外が違います。
現行法令と消防庁の案内を確認する
運搬は消防法 第16条、危険物政令 第28条〜第30条、危険物規則 第41条〜第47条が中心です。概要は総務省消防庁「危険物運搬の概要」でも確認できます。
移送は消防法第16条の2、危険物政令第30条の2、危険物規則第47条の2・第47条の3、貯蔵は消防法第10条、危険物政令第24条〜第26条、危険物規則第38条の4・第39条を参照します。
このページは試験学習向けの概要です。実際の輸送・保管は、品名・数量・性状、許可内容、自治体条例、告示、製品SDS、運送事業者・施設の手順、所轄消防の指示を確認してください。
| 区分 | 典型例 | 主に確認する基準 |
|---|---|---|
| 運搬 | 容器入りの危険物を車両等で運ぶ | 運搬容器、収納、表示、積載、混載、標識・消火設備 |
| 移送 | 移動タンク貯蔵所で危険物を運ぶ | 取扱者乗車・免状、出発前点検、運転要員、経路書面 |
| 貯蔵 | 製造所等で危険物を保管する | 指定数量、共通・類別基準、異類・危険物以外の物品との同時貯蔵 |
ミニテスト10問
問1
消防法上の運搬と移送の区別として、正しいものはどれか。
(1)運搬は容器入り危険物、移送は移動タンク貯蔵所で運ぶ行為として区別する
(2)運搬と移送は同じ条文で一切区別されない
(3)移送は屋内貯蔵所で保管すること
(4)運搬は配管だけで送ること
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正解:(1)運搬は容器入り危険物、移送は移動タンク貯蔵所で運ぶ行為として区別する
運搬は消防法第16条の容器・積載・運搬方法、移送は第16条の2の移動タンク貯蔵所による運行として整理します。運搬だけを理由とする一律の危険物取扱者同乗義務は同条にありませんが、移送では対象危険物を扱える危険物取扱者の乗車が必要です。
問2
一般的な運搬容器への収納基準として、正しい組合せはどれか。
(1)固体98%以下、液体95%以下
(2)固体95%以下、液体98%以下かつ55℃で漏れない十分な空間
(3)固体・液体とも100%まで
(4)液体は50%以下に統一
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正解:(2)固体95%以下、液体98%以下かつ55℃で漏れない十分な空間
危険物規則第43条の3第1項の原則です。固体は内容積の95%以下、液体は98%以下で、55℃でも漏れない十分な空間容積が必要です。品名・収納態様等による告示上の例外もあるため、数値だけで実務容器を選ばないでください。
問3
運搬容器の外部表示について、原則として確認する組合せはどれか。
(1)品名・危険等級・化学名、水溶性第4類の「水溶性」、数量、注意事項
(2)運転者名と自宅住所だけ
(3)指定数量の倍数だけ
(4)危険物取扱者免状の番号だけ
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正解:(1)品名・危険等級・化学名、水溶性第4類の「水溶性」、数量、注意事項
危険物規則第44条の原則です。注意事項は類・品名に応じて「火気厳禁」「禁水」などが変わります。小容量容器、化粧品、エアゾール等には表示の特例があるため、原則と例外を分けます。
問4
危険物規則別表第4で、混載に差し支えない組合せはどれか。
(1)第1類と第2類
(2)第1類と第3類
(3)第3類と第4類
(4)第5類と第6類
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正解:(3)第3類と第4類
別表第4では、第1類+第6類、第2類+第4類、第2類+第5類、第3類+第4類、第4類+第5類が○です。化学的な相性を独自に推測せず、法令表を確認します。この表は指定数量の10分の1以下の危険物には適用されませんが、ほかの安全基準が不要になる意味ではありません。
問5
指定数量以上の危険物を車両で運搬するときの原則として、正しいものはどれか。
(1)標識だけで消火設備は不要
(2)前後に0.3m平方の黒地・黄色反射材の「危」標識を掲げ、適応する消火設備を備える
(3)車両の左右だけに白地・赤文字の標識を掲げる
(4)数量にかかわらず必ず危険物取扱者を同乗させる
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正解:(2)前後に0.3m平方の黒地・黄色反射材の「危」標識を掲げ、適応する消火設備を備える
危険物政令第30条と規則第47条による原則です。複数の危険物は、それぞれの数量を指定数量で除した商の和が1以上なら、指定数量以上として扱います。一時停止時の安全確保や事故時の応急措置・通報も必要です。
問6
移動タンク貯蔵所で危険物を移送するとき、正しいものはどれか。
(1)危険物取扱者は不要
(2)対象危険物を扱える危険物取扱者を乗車させ、その者は免状を携帯する
(3)免状は車庫に置けばよい
(4)丙種ならすべての危険物を移送できる
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正解:(2)対象危険物を扱える危険物取扱者を乗車させ、その者は免状を携帯する
消防法第16条の2は、当該危険物を取り扱える危険物取扱者の乗車を求め、乗車中の免状携帯も定めています。免状の種類ごとの取扱範囲を確認し、運搬容器による運搬のルールと混同しないでください。
問7
移送開始前の点検について、危険物政令第30条の2に沿うものはどれか。
(1)底弁その他の弁、マンホール・注入口のふた、消火器等を十分に点検する
(2)タイヤだけを点検すればよい
(3)点検は移送後だけ行う
(4)危険物取扱者免状の色だけを確認する
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正解:(1)底弁その他の弁、マンホール・注入口のふた、消火器等を十分に点検する
条文が列挙するのは、移動貯蔵タンクの底弁その他の弁、マンホール・注入口のふた、消火器等です。「等」を理由に任意の項目を試験の法定列挙へ足さず、実際の車両点検では施設・運行の点検手順も併せて守ります。
問8
長時間にわたるおそれがある移送で、2人以上の運転要員を確保する判定として正しいものはどれか。
(1)1人の連続運転が4時間を超える、または1日9時間を超える移送
(2)走行距離が必ず100kmを超える移送
(3)連続運転が2時間を超えるすべての移送
(4)移送時間に関係なく常に3人以上
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正解:(1)1人の連続運転が4時間を超える、または1日9時間を超える移送
危険物規則第47条の2の基準です。連続運転時間には、おおむね連続10分以上かつ合計30分以上の中断に関する定義があります。また、動植物油類や規則で定める一定の危険物には2人以上確保の例外があるため、「4時間・9時間なら必ず」と条件を落とさないでください。
問9
アルキルアルミニウム等を移送する場合の経路書面について、正しいものはどれか。
(1)関係消防機関へ事後に口頭報告だけする
(2)経路等を記載した書面をあらかじめ関係消防機関へ送付し、写しを携帯して内容に従う
(3)書面は作成するが車庫から持ち出さない
(4)すべての第4類に同じ書面が一律必要
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正解:(2)経路等を記載した書面をあらかじめ関係消防機関へ送付し、写しを携帯して内容に従う
危険物政令第30条の2第5号と規則第47条の3の基準です。対象は規則で定めるアルキルアルミニウム等です。災害その他やむを得ない理由がある場合の扱いも条文にあります。
問10
危険物の貯蔵について、最も適切な説明はどれか。
(1)指定数量未満なら条例も基準も一切ない
(2)異なる類は例外なく同じ貯蔵所に置けない
(3)指定数量以上は許可施設が原則で、異類同時貯蔵には原則と規則第39条の例外がある
(4)運搬の混載表をそのまま同時貯蔵へ使う
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正解:(3)指定数量以上は許可施設が原則で、異類同時貯蔵には原則と規則第39条の例外がある
指定数量以上は原則として製造所等以外で貯蔵・取扱いできません。異なる類の同時貯蔵は原則禁止ですが、屋内・屋外貯蔵所で類ごとにまとめて相互に1m以上離すなど、規則第39条の定める組合せには例外があります。指定数量未満も消防法第9条の4に基づく市町村条例を確認します。
採点後は根拠を3列に分ける
- 運搬:容器95%・98%と55℃、外部表示、別表第4、指定数量以上の標識・消火設備
- 移送:資格者乗車・免状携帯、出発前点検、4時間・9時間、対象物の経路書面
- 貯蔵:指定数量、許可施設、共通・類別基準、異類同時貯蔵の原則と例外
運搬の混載可否と、貯蔵所での異類同時貯蔵は別の規定です。「危標識」と運搬容器の外部表示、移送する取扱者の免状、移動タンク貯蔵所の常備書類も分けて整理してください。
実際の運送・保管は許可内容と現場手順を優先
この10問だけで容器・車両・経路・保管場所を選定しないでください。最新法令・告示、自治体条例、許可図書、製品SDS、車両・容器仕様、運送事業者と施設の手順、所轄消防の指示を確認します。
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