屋内と屋外を「建物・危険物・空地」で分ける
このページは、屋内貯蔵所・屋外貯蔵所の基準を確認する4択のオリジナル問題10問です。公式過去問題の転載ではありません。
屋内貯蔵所は、独立した専用建築物、平家建て、軒高6m未満、床面積1,000m²以下が基本ですが、貯蔵する危険物や建築物の形態による別基準があります。屋外貯蔵所は、屋外なら何でも貯蔵できる施設ではなく、対象となる第2類・第4類危険物が限定されています。
現行法令と公式問題で確認する
施設区分と屋外貯蔵所で扱える危険物は危険物の規制に関する政令 第2条、屋内貯蔵所は同第10条、屋外貯蔵所は同第16条です。屋外貯蔵所の架台は危険物の規制に関する規則 第24条の10、出題形式は消防試験研究センターの公開問題で確認できます。
この記事は一般基準を試験学習向けに整理しています。高引火点危険物、硫黄等、蓄電池で貯蔵される危険物、特定の引火性固体・第一石油類・アルコール類などには特例・追加基準があります。実務では最新法令・告示、許可内容、所轄消防の指導を確認してください。
| 施設 | 基本 | 見落としやすい点 |
|---|---|---|
| 屋内貯蔵所 | 独立専用、平家建て、軒高6m未満、1,000m²以下 | 一定の第2類・第4類、多層・建築物内などには別基準がある |
| 屋外貯蔵所 | 湿潤でなく排水良好、柵等で区画、所定の空地 | 貯蔵できる危険物は政令第2条第7号の範囲に限られる |
| 架台 | 不燃材料、地盤へ固定、荷重に安全、高さ6m未満 | 容器が容易に落下しない措置も必要 |
ミニテスト10問
問1
屋内貯蔵所の貯蔵倉庫に関する基本原則として、正しいものはどれか。
(1)独立した専用の建築物とする
(2)一般住宅の居室と自由に共用する
(3)必ず地下だけに設ける
(4)建築物を設けず屋外に直接置く
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正解:(1)独立した専用の建築物とする
危険物政令第10条第1項第3号の2の基本原則です。ただし、同条第2項には一定の第2類・第4類を扱う平家建て以外の屋内貯蔵所、第3項には指定数量の20倍以下で他用途部分を持つ建築物内に設ける屋内貯蔵所の別基準があります。
問2
一般的な屋内貯蔵所の貯蔵倉庫について、正しい組合せはどれか。
(1)平家建て・軒高6m未満・床は地盤面以上
(2)2階建て・軒高20m以上・地下床
(3)平家建て・軒高の上限なし・地下床
(4)階数・軒高・床位置の制限はない
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正解:(1)平家建て・軒高6m未満・床は地盤面以上
同条第1項第4号の原則です。ただし、総務省令で定める第2類または第4類危険物だけの貯蔵倉庫では、軒高を20m未満とできる場合があります。平家建て以外の施設には同条第2項の別基準があります。
問3
一般的な屋内貯蔵所で、一つの貯蔵倉庫の床面積の上限はどれか。
(1)75m²
(2)500m²
(3)1,000m²
(4)10,000m²
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正解:(3)1,000m²
同条第1項第5号では、床面積を1,000m²以下とします。平家建て以外の第2項では合計1,000m²以下、他用途部分を持つ建築物内の第3項では屋内貯蔵所部分75m²以下など、施設形態に応じて確認します。
問4
一般的な屋内貯蔵所の壁・柱・床・はりについて、正しいものはどれか。
(1)壁・柱・床を耐火構造とし、はりを不燃材料で造る
(2)すべて木材で造る
(3)はりだけを耐火構造とし、壁・柱・床は自由
(4)構造基準はない
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正解:(1)壁・柱・床を耐火構造とし、はりを不燃材料で造る
同条第1項第6号の原則です。指定数量10倍以下の倉庫や、引火性固体・引火点70℃未満の第4類を除く一定の第2類・第4類だけを扱う倉庫では、延焼のおそれのない外壁、柱、床を不燃材料で造れる例外があります。
問5
一般的な屋内貯蔵所の屋根・天井について、正しいものはどれか。
(1)屋根を不燃材料で造り軽量な不燃材料でふき、原則として天井を設けない
(2)屋根は木材、天井は必ず可燃材料とする
(3)屋根を設けてはならない
(4)危険物の類に関係なく必ず耐火屋根と天井を設ける
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正解:(1)屋根を不燃材料で造り軽量な不燃材料でふき、原則として天井を設けない
同条第1項第7号の原則です。一定の第2類だけなら屋根を耐火構造にでき、第5類だけの倉庫では適温維持のため難燃材料または不燃材料の天井を設けられる例外があります。
問6
屋内貯蔵所の床について、正しいものはどれか。
(1)液状危険物では、浸透しない構造・適当な傾斜・貯留設備が必要
(2)液状危険物でも吸水性の床だけでよい
(3)禁水性物品でも床への水の浸入・浸透を防ぐ必要はない
(4)床に関する基準はない
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正解:(1)液状危険物では、浸透しない構造・適当な傾斜・貯留設備が必要
同条第1項第11号の基準です。また、第10号は、アルカリ金属の過酸化物、鉄粉・金属粉・マグネシウム、禁水性物品、第4類危険物などの倉庫について、床面への水の浸入・浸透を防ぐ構造を求めています。
問7
引火点70℃未満の危険物を貯蔵する屋内貯蔵所について、正しいものはどれか。
(1)可燃性蒸気を屋根上へ排出する設備を設ける
(2)可燃性蒸気を倉庫内にためる
(3)換気・排出設備は一切不要
(4)可燃性蒸気を地下室へ排出する
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正解:(1)可燃性蒸気を屋根上へ排出する設備を設ける
同条第1項第12号です。すべての屋内貯蔵所に必要な採光・照明・換気に加え、引火点70℃未満の危険物では、内部に滞留した可燃性蒸気を屋根上へ排出する設備を設けます。
問8
屋外貯蔵所の保有空地の基本幅について、正しいものはどれか。
(1)10倍以下は3m以上、10倍超20倍以下は6m以上
(2)10倍以下は6m以上、10倍超20倍以下は3m以上
(3)倍数に関係なく0.5m以上
(4)柵があれば空地は常に不要
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正解:(1)10倍以下は3m以上、10倍超20倍以下は6m以上
危険物政令第16条第1項第4号の基本幅です。20倍超50倍以下は10m、50倍超200倍以下は20m、200倍超は30mです。硫黄等だけを扱う場合や、耐火構造の塀など所定の防火措置を講じる場合には、幅を減じる等の規定があります。
問9
次のうち、政令第2条第7号の一般的な屋外貯蔵所で貯蔵できないものはどれか。
(1)硫黄
(2)アルコール類
(3)第二石油類
(4)引火点が0℃未満の第一石油類
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正解:(4)引火点が0℃未満の第一石油類
屋外貯蔵所で扱える第一石油類は、引火点が0℃以上のものに限られます。一般的なガソリンのように引火点が0℃未満の第一石油類は、この施設区分の対象ではありません。第2類も硫黄、硫黄だけを含有するもの、引火点0℃以上の引火性固体に限定されます。
問10
屋外貯蔵所の架台に関する説明として、正しいものはどれか。
(1)不燃材料で造り堅固な地盤面に固定し、高さ6m未満とする
(2)木材で造り、高さの上限を設けない
(3)地盤へ固定せず、容器の落下防止も不要
(4)自重・危険物重量・風・地震の影響は考えなくてよい
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正解:(1)不燃材料で造り堅固な地盤面に固定し、高さ6m未満とする
危険物規則第24条の10です。架台は、自重・附属設備・貯蔵危険物の重量、風荷重、地震の影響などに対して安全なものとし、危険物を収納した容器が容易に落下しない措置も講じます。
採点後は「屋内の原則・屋内の例外・屋外の範囲」を分ける
- 屋内の原則:独立専用、平家建て、軒高6m未満、床面積1,000m²以下
- 屋内の別基準:一定の第2類・第4類、多層、他用途部分を持つ建築物内
- 屋外の範囲:政令第2条第7号が認める第2類・第4類に限定
- 屋外の設備:排水、柵等、倍数別の空地、架台の強度・高さ・落下防止
「屋内貯蔵所は常に平家建て」「屋外ならガソリンも貯蔵できる」「床の傾斜・貯留設備は全危険物で同じ」と覚えると、条件や例外を落とします。問題文が一般基準を聞いているのか、危険物や施設形態を限定しているのかを確認してください。
実際の貯蔵は施設の許可範囲を優先する
危険物の品名、引火点、状態、数量、容器、積み方、架台、既存施設への経過措置によって適用基準は変わります。貯蔵場所や方法を判断するときは、SDS、最新法令・告示、許可図書、設備仕様、所轄消防の確認を優先してください。
採点後の復習順
- 屋内・屋外貯蔵所の基準で原則と例外を確認する
- 保安距離・保有空地で施設ごとの空地を比較する
- 貯蔵・取扱いの共通基準へ進む
- 製造所の構造・設備ミニテストも復習する
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