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「熱化学方程式・ヘスの法則」ミニテスト10問 — 苦手克服トレーニング

甲種の物化で頻出の「熱化学方程式」と「ヘスの法則」を10問でトレーニング。反応熱の符号ルール・生成熱・中和熱の計算をマスターしましょう!

ミニテスト 10問

問1

熱化学方程式における「発熱反応」の反応熱Qの符号として、正しいものはどれですか。

(1)Q<0(負の値)
(2)Q>0(正の値)
(3)Q=0
(4)符号は定まらない

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正解:(2)

熱化学方程式では、発熱反応の反応熱Qは正の値(Q>0)で表します。逆に吸熱反応はQ<0です。化学反応式のΔHとは符号が逆になるので注意しましょう(ΔH<0が発熱)。

問2

ヘスの法則(総熱量保存の法則)の説明として、正しいものはどれですか。

(1)反応熱は温度によって変化しない
(2)反応熱は反応経路によらず、始状態と終状態だけで決まる
(3)反応熱は触媒の有無によって変化する
(4)反応熱は圧力に比例する

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正解:(2)

ヘスの法則は「反応熱は反応経路に依存せず、始状態と終状態のみで決まる」という法則です。直接反応でも段階的な反応でも、全体の反応熱は同じになります。これを利用して、直接測定できない反応熱を計算できます。

問3

強酸と強塩基の希薄水溶液の中和反応における中和熱として、最も近い値はどれですか。

(1)28.3 kJ/mol
(2)56.5 kJ/mol
(3)113 kJ/mol
(4)226 kJ/mol

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正解:(2)

強酸と強塩基の中和熱は、酸・塩基の種類によらず約56.5 kJ/molでほぼ一定です。これはH⁺ + OH⁻ → H₂Oの反応熱そのものであり、強酸・強塩基は完全電離するため差が出ません。

問4

次の2つの熱化学方程式から、一酸化炭素(CO)の燃焼熱を求めてください。
①C(黒鉛) + O₂ = CO₂ + 394 kJ
②C(黒鉛) + ½O₂ = CO + 111 kJ
CO + ½O₂ = CO₂ + Q kJ のQは?

(1)283 kJ
(2)505 kJ
(3)394 kJ
(4)111 kJ

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正解:(1)

ヘスの法則より、①−②を計算します。CO₂の生成熱(394 kJ)からCOの生成熱(111 kJ)を引くと、CO + ½O₂ = CO₂ + 283 kJ。よってCOの燃焼熱は283 kJです。

問5

「生成熱」の定義として、正しいものはどれですか。

(1)化合物1molが完全燃焼するときの反応熱
(2)化合物1molがその成分元素の単体から生成するときの反応熱
(3)化合物を構成する結合をすべて切るのに必要なエネルギー
(4)物質1gの温度を1℃上げるのに必要な熱量

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正解:(2)

生成熱とは「化合物1molが、その成分元素の最も安定な単体から生成するときの反応熱」です。例えばH₂O(液)の生成熱は、H₂(気) + ½O₂(気) = H₂O(液) + 286 kJの286 kJです。

問6

燃焼熱の定義として、正しいものはどれですか。

(1)物質1gが燃焼するときの発熱量
(2)物質1molが完全燃焼するときの発熱量
(3)物質1molが分解するときの発熱量
(4)物質の引火に必要な最小エネルギー

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正解:(2)

燃焼熱は「物質1molが完全燃焼するときの発熱量」です。1gではなく1mol単位で定義されます。燃焼は必ず発熱反応なので、燃焼熱は常に正の値です。

問7

エタン(C₂H₆)の燃焼熱が1561 kJ/molのとき、エタン30g(1mol)の完全燃焼で発生する熱量はいくらですか。(C=12, H=1)

(1)780 kJ
(2)1561 kJ
(3)3122 kJ
(4)4683 kJ

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正解:(2)

C₂H₆の分子量 = 12×2 + 1×6 = 30。30gはちょうど1molなので、燃焼熱の定義から1561 kJの熱が発生します。2molなら3122 kJ、0.5molなら780.5 kJです。

問8

結合エネルギーの説明として、正しいものはどれですか。

(1)分子をイオンに分解するのに必要なエネルギー
(2)気体分子の共有結合1molを切断するのに必要なエネルギー
(3)固体を液体にするのに必要なエネルギー
(4)原子核を分裂させるのに必要なエネルギー

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正解:(2)

結合エネルギーとは「気体状態の分子の共有結合1molを切断して、気体状態の原子にするのに必要なエネルギー」です。反応熱 = (切断する結合のエネルギーの総和)−(生成する結合のエネルギーの総和)で計算できます。

問9

弱酸と強塩基の中和熱が56.5 kJ/molより小さくなる理由として、正しいものはどれですか。

(1)弱酸の電離が吸熱反応であり、中和熱からその分が差し引かれるため
(2)弱酸は水に溶けにくいため
(3)弱酸の分子量が大きいため
(4)強塩基の濃度が高すぎるため

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正解:(1)

弱酸(酢酸など)は水溶液中で一部しか電離しておらず、中和反応時にまず電離する必要があります。この電離が吸熱反応のため、見かけの中和熱は56.5 kJ/molから電離熱の分だけ小さくなります。

問10

メタン(CH₄)の生成熱が75 kJ/molであるとき、熱化学方程式として正しいものはどれですか。

(1)CH₄(気) = C(黒鉛) + 2H₂(気) + 75 kJ
(2)C(黒鉛) + 2H₂(気) = CH₄(気) + 75 kJ
(3)C(ダイヤモンド) + 2H₂(気) = CH₄(気) + 75 kJ
(4)CH₄(気) + 2O₂(気) = CO₂(気) + 2H₂O(液) + 75 kJ

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正解:(2)

生成熱は「成分元素の最も安定な単体から化合物1molが生成する反応」の熱です。炭素の最も安定な単体は黒鉛(ダイヤモンドではない)、水素はH₂(気)。よって C(黒鉛) + 2H₂(気) = CH₄(気) + 75 kJが正しいです。

まとめ — 熱化学方程式で押さえるべき5つのポイント

  • 発熱反応 → Q>0(熱化学方程式ではQが正。ΔHとは符号が逆)
  • ヘスの法則 — 反応熱は経路に依存しない。始状態と終状態のみで決まる
  • 中和熱 ≒ 56.5 kJ/mol(強酸+強塩基のみ。弱酸だと電離熱の分だけ小さくなる)
  • 生成熱 = 最も安定な単体から1mol生成(炭素は黒鉛、ダイヤモンドではない)
  • 反応熱 = 切断エネルギーの和 − 生成エネルギーの和(結合エネルギーの計算)

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